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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 最強次元師!! ( No.109 )
- 日時: 2010/03/13 14:56
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: 9H03YzTC)
第039次元 処刑、処罰
「出せ、ここから出しやがれーーー!!」
高く上げられた牢屋の中に入っているガルラスの声が聞こえた。
だが誰も声をかけない。
ガルラスは必死になって叫び続ける。
「さて、そろそろいくかな」
ミルがそう呟いた。
ミルは、突き出した右手の掌を思い切り握り締めた。
まるで、目の前のものを潰すかのように。
「ぐあああああああああ!!」
「な、何!?」
「中で何が・・・」
次元師や援助員が騒いでいたが、ガルラスの声は一切聞こえない。
牢屋の隙間から何か出始めた。
そう、ガルラスの血が流れ始めたのだ。
静かに音もなく、ただ道筋を辿って流れていく。
「嘘・・・」
「これは・・・珍しい・・・」
隊長も驚きの表情を見せた。
この光景に驚かなかった者はいなかった。
「これが、ミルの・・・・」
「すごい子だね。レト、気をつけなよ?」
「あぁ・・・下手したら殺されそうだな」
ミルがくるっと180度回ると、今度はフィラ副班の方へ向き始めた。
「・・・では、副班長さんの方にいきますね」
「え、えぇ・・・・」
「今度はフィラ副班だってさ」
「名前が幸罰、か。興味深いかもしれん」
「レトって科学オタク?」
「黙れ」
「・・・・突っ込むの早いなぁ」
フィラ副班は少し奇妙に思った。
さっき一瞬にして人を殺した人間が、今は生き生きとした笑顔をこちらに見せているんだ、と。
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