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- Re: 最強次元師!! ( No.189 )
- 日時: 2010/03/22 14:15
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: 9H03YzTC)
第046次元 医療部隊強制入部
「うぁ・・・、疲れたな、ロク」
「うん、ってかもう嫌だよーーー!」
二人とも、まだ病室にいた。
レトはため息をつき、ロクは暴れるように騒いでいる。
「こーら、安静にしないと。全く・・・、傷口開くわよ?」
「「はーい」」
二人とも、大して怪我はしてないのだが、ただ、疲労がすごいという。
ロクは操られ、レトはロクの技を必死によけ、二人とも体力がとっくに切れていたのだ。
まだ、元力の回復もしていない。
「あ、レトにお客さんが来てるわよ?」
「へ?俺?」
「ええ、すごく可愛い金髪のお嬢さんだったわ」
レトの口が開き、持っていた本を一瞬にして落とした。
ロクも、しらんぷりして布団にもぐりこむ。
「どうしたの?」
「俺、そんな人知りません」
「えぇ・・・、まぁ一回連れてきましょう。レトの事知ってるみたいだし」
「し、知りません!」
「怪しいわね。待っててねー?」
フィラ副班は扉をぱたんと閉めて出て行った。
レトが布団の中に隠れようとした時。
「レト!レトに会いに来たんだから笑顔で迎えてあげなよ!」
「無理!こ、殺される!」
「レトー?」
扉のがちゃりという音で金髪の少女が入ってきた。
レトとロクは、布団の中に入ったままだった。
「あれ?いないの?」
この声は、そう、この前二人がレイチェルに帰った時に泊めてもらった。
二人の幼馴染、キールア・シーホリー。
「レートー?」
キールアは、レトの布団をめくりあげた。
レトは、体育座り状態で膝を抱えていた。
「ひ、久しぶりだな、キールア!」
「また何かやったんだ」
「い、いや?」
「ロクも、何したか言ってくれない?」
流石幼馴染。
二人が何してるか、分かってしまうのか。
「・・・ちょっとお見舞いに来ただけよ。はい、薬、どうせないんでしょ?」
「あ、ありがとな」
「ロクは、大丈夫なの?」
「うん、ありがとう」
「それにしても、動けないの?」
「疲労でな」
「疲労っていうか・・・・、まぁ」
「戦闘ね」
二人の胸が一瞬、音を鳴らした。
キールアはすごく鋭い。
「いや、まぁ」
「・・・まぁいいわ。あたしは帰るから」
「え!?もう!?」
「そうよ?だって薬渡しに来たついでに二人の様子を見に来ただけだもの」
「そう、なんだ・・・」
と、そんな話をしている時に、扉から誰か入ってきた。
コールド副班だ。
「おいっす!どうだ?調子は」
「ま、順調ってとこかな」
「あたしはバリバリだけどね!」
「はは、それは頼もしいな。ん?こちらのお嬢さんは?レトの彼女?」
「コールド副班、殴るよ」
「か、彼女じゃありません!」
「冗談冗談、へぇ、医者なの?」
「はい、一応。あ、キールア・シーホリーと言います」
コールド副班は、キールアの服装をまじまじと見た。
多分、白衣の姿での判断だろう。
「へぇ、シーホリー、ねぇ」
「何か?」
「よし、お嬢さんうちで働くか?」
「えぇ!?」
「キールアが?」
「副班、がちでキールアは薬品を・・・」
「レト五月蝿い」
キールアが間髪も入れずに真顔でレトにそう言った。
ロクは、コールド副班と目を合わせて不思議な顔をした。
「え、でも・・・」
「丁度医療部隊が足りなかったんだよー。いやぁ良い時に来た!よし、強制だ!」
「え、えー!?」
「ここは、給料も出るし、何より二人の様子も見れるだろう?」
「わ、悪いで・・・」
「よし、今から隊長の所へ行くぞ!」
「え、ちょ、待って下さいーー!」
キールアの右手をコールド副班が引っ張っていった。
その光景に呆然とした者が二人。
勿論レトとロクだった。
((強制って・・・・、拉致ですかあの人は))