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Re: 最強次元師!! ( No.191 )
日時: 2010/03/22 21:02
名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: 9H03YzTC)

第047次元 初任務

 一週間。
 やっと二人は病室を出た。
 漆黒なコートを羽織り、あの兄妹は長い廊下を歩いた。
 任務に向かうのだろう。

 「レート、あたしも一緒に行っていいかな?」
 「あぁ、いいよ」
 「あ、ミルだっけ?宜しくー」
 「うん、宜しくねロクちゃん。今から任務でしょ?」
 「そうなんだよー。あ、初めてなんだっけ?任務」
 「うんうん!だから楽しみー!」
  
 ミルを引きつれレトとロクは、任務へと向かう。
 レトとロクとミルは、任務掲示板をじーっと見つめた。
 
 「どの任務いくの?」
 「さぁ、どれにしたい?」
 「ミルもいるし、簡単なのがいいな」
 「そだな」
 「へぇ、簡単とか難しいとか、選べるんだ」
 「あぁ、便利だろ」
 
 任務掲示板があるのは、一階の『任務室』。
 ここでは飲食も可能、次元師の憩いの場所となっている。
 任務で疲れた次元師達が集まり、気軽に仲間と喋ったり、作戦を立てたりする、いわば自由な部屋。
 ここに任務掲示板があり、同じ隊の者達と任務を決める。

 「あ、じゃあこの逃げた囚人を捕まえるっていう任務はどうだ?」
 「いいかもねぇ、あ、でもミルは平気?」
 「うん、だってあたしの次元技はほぼ処刑だし♪」
 「笑顔で言われても・・・」
 
 ミルは明るい笑顔でそう答えた。
 複雑な少女だ。

 「おし、これにすっか」
 「班長ー、任務行ってきますねー?」
 「おう!頑張って来るんだぞー!」
 「「「はい!!」」」
 「あ、でも女の子といちゃいちゃしたら半殺しだからなー?」
 「あ、はい・・・」
 「何でいちゃいちゃしちゃいけないの?」
 「それは班長がロリコンだからだ」
 
 レトは眉間にしわを寄せながら笑顔で言った。
 だが、レトは左の拳を握り締めている。
 
 「あれ?レト、ロク!」
 「あぁ、キールア!」
 「すっごーい、医療部隊の服着てるー!」
 「まぁ、半分強制だけど・・・」

 キールアは、真っ白な白衣、下にワンピースを着ていた。
 やはり、左胸には蛇梅隊のエンブレムが飾られている。

 「おぉ、そこに可愛いお嬢さんがいるじゃあないか!」
 「へ!?だ、誰!?」
 「気をつけろキールア、あの人はロリコンだ」
 「ろ、ロリコン!?」
 「そうだよ、キールアみたいに可愛いと、襲われちゃうよ」
 「まぁロリコン班長ということだ」

 キールアが少し後ずさりをすると、班長は満面の笑みで近づいてきた。
 そんな途中に、横にいた少女が怒っている。
 紛れもなくミル・アシュランだろう。

 「レト、の・・・」
 「おい、来んなロリコン!!」
 「レトの馬鹿ああぁぁぁぁ!!」
 「「「へ?」」」
 
 ミルはピンク色の髪を靡かせ、泣きながら扉を閉めて出て行った。
 レトもロクも、固まっている。

 「ねぇレト、あの子誰?」
 「あ、新しい仲間だ・・・」
 「へ、へぇ・・・」
 「そうだレト!丁度いいから、キールアも連れて行かない?」
 「はぁ?何で?」
 「キールアもまず実戦♪一回体験してみるといい」
 「で、でもまだ入って間もないし・・・」 
 「大丈夫、だってキールアは医者の子じゃない!」
 「え、でも・・・」
 「さぁ決まった決まった!いくよー!」
 「人を話を聞け、お前は」
 「もう・・・、ロクらしい」

 ロクが腰に手を当て、右手の人差し指を上に向けた。
 
 「さぁ、いつものテンションで任務行っくよーー!!」
 「「はいはい」」

 ロクのハイテンションで、また任務が始まった。
 ミルは今頃どこら辺を走っているのやら。
 ミルを探すのにも、手間が掛かりそうだ。