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Re: 最強次元師!! ( No.209 )
日時: 2010/03/26 11:08
名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: 9H03YzTC)

第049次元 二度目の決戦

 「・・・その看板、読めんの?」
 「嘘・・・、だってその文字は、この地、『レディウス』の文字!」
 「しかもレディウスは千年前に戦争とともに滅んだ国。何で読めんの」
 
 アニルは、看板の前に立っているロクを見つめた。
 何故ロクにレディウスの文字が読めるのか。
 気になったからだろう。

 「・・・まぁいいや。此処で君達を滅ぼすよ」
 「全ては・・・、『ゴッド』の意思のまま」
 「ゴッド?」 
 「誰、それ・・・」
 「ん?あぁ、まさか知らないの?」
 「それで神族を倒すつもりだったなんて、馬鹿馬鹿しい」
 「ロク、戦闘だ!!」

 ロクは、はっと我に返ると。すぐに振り向き神族の方に目を向けた。
 キールアは、レトの合図で後ろに下がった。

 「戦う気?あ、でも君達遅かったねぇ」
 「へ?」
 「君達が来る数分前、一人の女の子が此処に来て、戦ったんだよ」
 「な、何だと!?」
  
 アニルは後ろに向くと、少女の体をひょいと持ち上げた。
 少女は蛇梅隊のエンブレムの飾ってある黒いコートを着ていた。
 桃色のミディアムヘアは下に垂れ下がっている。
 紛れもなく、ミル・アシュランだった。

 「う、そだろ・・・」
 「み・・・、ミル!!」
 「お前ら、ミルに何をした!!」
 「何って、いきなり処刑とか言われたんで、ちょっと殺っただけ」
 「あぁ、でも安心しなさい。殺しまではいってない」
 「てめぇら・・・」
 「もう許さない!!」
 「キールア、援護を頼むぞ!!」
 「うん!」

 レトは、頭の上で寝ていた双斬を叩き起こした。
 ロクも雷皇を引っ叩いていた。

 「こんな時に寝るなよ」
 「ふぁ〜、良く眠れたぁ〜」
 「いくぞ、双斬!!」
 「あいあいさぁー」
 「あたし達もいくよ、雷皇!!」
 「いえっさ!」

 レトは両手に双斬を持ち、
 ロクは体の周りに雷皇を纏わりつけた。
 どちらとも瞬時的に武器化、魔法化したのだろう。
 この速さは、並大抵のものではなかった。

 「速いね、流石エポール兄妹」
 「血が繋がってないのが残念ね」
 「うるせぇな」
 「手加減はしないよ!!」
 「望むところだよ、ロクアンズ」
  
 また神族との戦いが始まろうとしている。
 流石に二人の神族は耐えられるのか。
 どっちにせよ、これは気力の問題だった。



 『あたしは——————
                         ——————裏切り者なのかなぁ?』