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Re: 最強次元師!! ( No.341 )
日時: 2010/04/15 23:02
名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: 9H03YzTC)

番外編 メイド喫茶祭り

 「「「ありがとうございましたーッ」」」

 くたくたで疲れきったロクとミルとルイルの声で1日メイド喫茶は幕を閉じた

 店を閉め、皆はぐったりと椅子に腰をかけ、水を飲んでいた。
 よく12時間も耐えたものだ。

 「皆よく頑張ったなぁーッ」
 「もう勘弁してくれ・・・」
 「二度とやりたくねぇ」
 「まぁまぁおう言わずに、本当によくやったよ」
 「んじゃあこれで食事代は安定したんですか?」
 「もちろんだ、まったくお疲れ様だ!」

 班長は何もしていないというのに。
 さて、これで本当にロクの食事代をこれからも維持できるのだろうか。
 班長はロクの食事代のせいだと言ったが。

 「本当にお疲れ様だ。ご協力ありがとうー」
 「はいはい、もう着替えていいのか?」
 「いいぞ、もう十分だ」
 「?」
 
 レトが班長室を出ようと思いドアノブに手をかけた。
 後ろを向くと、なにやらひそひそとしている班長が見える。
 その様子はまさしく焦っているようにも見えた。

 「・・・・」
 「あ、も、もう帰っていいんだぞ?用事はすんだからなッ!」
 「班長、用事って何ですか」
 「え、め、メイド喫茶だよ!?もう終わったからさぁ帰った帰った!」
 「あーーーーッ!!」

 ロクが思い切り叫んだ。
 班長は後ろで何か持っている。
 それは、写真のようだ。

 「あ・・・あ・・・」
 「どうした?ロク」
 「あたし達の写真だーーーーッ」
 「は?」
 「い、いやこれは違う!断じて違う!」

 そう言った班長の手からはバラバラと写真が落ちた。
 その写真はまさしく今日メイド服で働いたロク達の写真。
 まさか、隠し撮りがバレるだなんて思ってもみなかったのだろう。

 「・・・・班長」
 「に、逃げるが勝ちだぁぁぁぁ!」
 「あ、逃がすかーーーーッ!」
 「皆、追えーーーー!」 
 「「「おうーーッ!」」」
 
 逃げた班長を追い、蛇梅隊隊員は走り出す。
 まさか盗撮していたとは、油断も隙もない人だ。
 こんな人が班長でこの先やっていけるのかとフィラ副班は思っていた。
 
 班長の腕にしっかりと護られた蛇梅隊隊員の写真。
 その写真はこれからも、ずっと。
 この蛇梅隊本部に残るのだろう。
 一つの、思い出として。