コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 最強次元師!! ( No.433 )
- 日時: 2010/07/18 13:17
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: mwHMOji8)
第097次元 青春真っ最中少年
「おっはよーレトーーっ!!」
部屋を出るなりロクが飛び込む。
レトは何事だとロクに告げた。
「朝からどっきりか?寝起きどっきりですか?」
「違うよー、まぁ班長はこの前やってたけど・・・」
「え」
「班長この間皆の写真撮ってたよー?レト可愛かったーっ」
「・・・班長はあとで絞め殺しの刑で決定かな」
「・・・・・、ところでさぁ」
「ん?」
レトが普段着に着替えてる間にロクが話を切り替えた。
「街で、何があったの?」
「・・・」
「あたし、逆方向に行ってたからよく分かんなくてさ。爆音が聞こえたんだけど、何処か・・・」
(そういえばロクって極度の方向音痴だったかなぁー・・・)
ロクの方向音痴のせいで1人で戦うはめとなったレトの結果がこれだった。
レトはため息をついて食堂へと足を運んだ。
(キールアが次元師って、マジな話かな・・・)
昨日、別れ際にキラーが放った言葉。
あの言葉が本当ならば今まで何故、とレトは考えていたのだろう。
「レト?」
「・・・・」
「レートー?」
「あ、あぁ、何だ?」
「・・・、何か考え込んでる?」
「い、いや・・・」
ロクは、責めるようにずいずいとレトに顔を近付けさせた。
「な、何か・・・?」
「いや、何でもない。もうお腹すいたから行こうよー」
「今向かってるだろ」
食堂の扉を開け、むんむんと漂ってくる何とも言えない匂いに少し躊躇する。
それでも結構慣れているのでそのまま進んでいく。
「そういえば俺あの時なにか大事な事言ったような・・・」
レトは、ロクの横に腰をかけて唸るように何か思い出そうとしていた。
(んー・・・、んー・・・・・・、んッ!!?)
そして、思い出したのか飲んでいた水を危うく噴出すところまできていた。
「そう・・・、いえば・・・」
『俺は今のキールアが一番好きだ』
「ああああぁあぁああぁあああッ!!?」
思わず大声を出してしまったレト。
その時のレトの顔は赤く火照っていて手で顔を抑えていた。
どうやら、あの時キールアに投げかけた最大な言葉を思い出したらしい。
(ちょ・・・、俺あの時何も考えてなかったせいか・・・、思わぬ事を・・・)
「どうしたのレト。大声出して」
「い、いやっ!?何でもないぞ!?」
「怪しいー・・・、あ、何かあった?」
「気にするな、な?ほほら、飯が来てるぞ?」
「何かぎこちないね。あ、キールアに告白しちゃったとか?」
「ぶッ!?」
焦るようにして飲んでいた水を前に綺麗に噴き出したレト。
ロクはにやにやと笑いながら立った。
「そういう事なら言ってくれれば良かったのに〜」
「ち、ちがうって言ってるだろッ!!」
「言ってないじゃん。コールド隊長ッ!!」
「あぁー?何だー?」
ロクの敬礼に振り向いたコールド副班は、すぐに同じように敬礼した。
「只今青春真っ最中の少年発見ですッ!!」
「はああぁあぁッ!?」
「お、ご苦労だッ。んで、何処だ?」
「此処で・・・、す?」
ロクが指を指してレトを見た時、既にレトはいなかった。
「な、何ぃぃぃぃい!?」
「どうした、ロク!!」
「逃げました、青春少年が逃走中ですっ!!」
「よーしいいだろうー、俺が探しとくッ!!」
コールド副班は急いで食堂を走り去っていった。
ロクは何処に行ったのかと目で探していたが見つかる気がしないので食事に戻った。
と、その時だった。
1つの音により、食堂が静まり返ったのは。