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Re: 最強次元師!! ( No.450 )
日時: 2010/07/21 19:37
名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: mwHMOji8)

第102次元 新・融合元魔出現

 いきなり言うのもなんだが、なんと久しぶりに街に元魔が現れたらしい。
 第三、第四、第五番隊の次元師達は任務に行ってしまっているので、ロクとレトが行く事に。

 「たく・・・、ホンット久しぶりだな、元魔なんて」
 「あ、久しぶりに両次元でもやってみる?」
 「無理無理。多分成功しねぇよ」
 「ちぇー・・・」
 
 ため息をつくように街に出かけ、暴れる元魔を目にする2人。
 なんと、いつもの元魔より少しサイズが大きかった。

 「何だ・・・、ありゃ」
 「融合物体?にしては大きくない?」
 「新元魔かな、こりゃ」
 「融合物体の中でも融合物体同士がくっついた奴じゃない?」
 「あぁ、その可能性あり」
 「んじゃあ名前は・・・・」
 「「新・融合物体っ!!」」

 適当な名前をつけ、そそくさと元魔に近づいていく。
 
 「うがあああああぁぁぁぁぁぁッ!!!」

 そのものすごい勢いの事。
 2人は思わず飛ばされそうになった。
 
 「うへー・・・」
 「なんじゃありゃ、本当に元魔か?」
 「レト?」
 
 レトの後ろの看板からひょっこりと顔を出したのはキールアだった。
 レトは固まるように驚いていた。

 「何で・・・、いるんだお前」
 「だって班長がこれ持っていっといてーって」
 「これ?」

 キールアはレトの目の前に薬を差し出した。
 それはいかにも見慣れている痛み止めの薬。

 「何で今なんだ?」
 「お願いだからって言ってた。はい」
 「おう、それはいいけど、早く帰れよ?今元魔と戦ってる最中・・・——————」
 「レトッ!!こっちくるッ!!」

 ロクの掛け声により避ける合間を与えてもらったレトはすぐに攻撃を避けた。
 ガラガラ・・・、と崩れ落ちる瓦礫の音に交え、元魔が大声でこちらに話しかけてきた。

 「次元師・・・、見つけた・・・」
 「やっべー・・・、キールア、早く行けッ!!」
 「う、うんっ」
 「レト、どうやって倒そうか?」
 「とりあえず様子を見てから反撃開始だ、よく聞いて・・・」
 「雷撃ーーーーッ!!!」
 「人の話を聞けお前はああぁぁぁああぁぁッ!!!」
 
 レトの言う事を聞く間もなく、ロクは考えなしに雷撃を喰らわせる。
 その攻撃に気付いた元魔はこっちに顔を向けた。

 「ちぇ、もう少しで急所だったのにッ」
 「黙れ、お前は少しでもいいから兄の言う事を聞きなさい」
 「やだ」
 
 ロクが怠けた声で即答した瞬間、 
 レトの真上チョップがロクの頭にヒットした。

 「いったぁぁッ!!」
 「やだ、じゃねぇよ。そら、来るぞ」
 「・・・ふぇ〜」

 元魔が大きく手を振り落とした。
 その衝撃で、後ろの大きな壁も崩れ落ち、一箇所に追い詰められた。

 「やべぇ・・・、まずいぞロク」
 「待ってッ!!、後ろにキールアがッ!!」
 「ッ!!?」
  
 レトが素早く後ろを向くと、逃げ道を探しているキールアが見えた。
 
 「お前、何やってんだよッ!!」
 「逃げようと思ったんだけど、塞がれててッ」
 「これじゃあキールアも危ないな」
 「どうにかしてさっさとやっつけちゃおッ!!」
 
 元魔に攻撃を与え、尚且つ後ろにいるキールアまでも護りながら戦うとなるとかなりハードになる。
 レトとロクは深呼吸をし、気合を入れなおすために声を合わせて叫んだ。

 「「おしッ!!」」
 「絶対勝つぞ、ロク」
 「うん、ついでにキールアには傷一つつけないからッ」
 「当たり前だ」

 ロクが頷いた瞬間、一気に元魔の攻撃と2人の次元技が衝突した。