コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 最強次元師!! ( No.459 )
- 日時: 2010/07/23 20:33
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: mwHMOji8)
第104次元 『護りたい』
「うあああぁぁあッ!!!」
「次元師・・・、許さない」
鎧も剥がされ、怒りの最高潮にきていた元魔はレトとの戦いを続ける。
既に元力の残っていないレトは立っているのが精一杯だった。
「邪魔だ、次元師なんて、いらない」
「お前・・・みたいなのがいるから次元師がいるんだッ!!」
「黙れ、神族の野望の妨げになる者は排除する」
元魔は大きな足を上げ、レトに向かって思い切り下ろした。
「うああああぁぁあああぁあッ!!!!」
「レト・・・・ッ!!」
「さて、そっちからも次元師の匂いがする。その女も殺す」
「ッ!!?」
「やめろッ!!キールアには手出すなッ!!」
元魔はよろよろとキールアに近づき、キールアに攻撃をしかけようとした。
「やめろって、言ってんだろッ!!!」
その時、レトが思い切り元魔の大きな腕を切り落とした。
「ッ!!?」
「ぐああぁあああぁああッ!!、貴様、何をするッ!!!」
「手出すなって・・・、言ってんだろ・・・?」
「まだ戦う力も残っていたのか・・・、いいだろう、とどめをさしてやるッ!!」
「・・・、ッ!!?」
元魔は残った右手の爪でレトの左肩を思い切り切り裂いた。
「ぐああああッ!!?」
「肉は避けているだろうな、辛うじて内部まではいっていないが・・・」
「ぐ・・・、あぁああ・・・ッッ」
「レト・・・」
「キー、ルア・・・は、離・・・れてろ・・・」
「さて、こっちの次元師にも死んでもらうッ!!」
元魔の恐ろしい殺気に逃げ場も逃げる術も失ったキールア、動く事もできず震えながら立っていた。
「さぁ終わりだ、次元師ッ!!」
「いやぁああああッ!!!」
キールアに向かって爪が振り落とされる瞬間—————、
「な・・・、何ッ!!?」
なんと、元魔の攻撃を喰らったのはキールアではなかった。
(あたし・・・、怪我してない・・・?)
「まだ生きていたのか、しぶとい次元師め・・・ッ!!」
「しぶとい・・・か・・・、そりゃ・・・、光栄だ・・・」
「レトッ!!!」
「安心、しろ・・・、絶対傷つけさせねぇ・・・よ・・・」
そう言ったレトの体はもう動かず、双斬を握っているその手も震えていた。
(嘘・・・、そんな・・・)
「もう動けないし、次元技も使えない。そんな状態でまだ戦うつもりか・・・?」
「あぁ・・・、これが・・・ロク・・・との約束だ・・・」
「それじゃあその約束、果たせなくしてやろう・・・—————ッ!!」
(どうしよう・・・、このまま・・・、じゃ・・・)
(これで終わりなのか・・・?、どうする・・・どうするッ!!!)
ドクン・・・・・
ドクン・・・・・
もう・・・、嫌・・・、
あたしのせいで人が傷つくのはもう見たくない・・・ッ!!
今まで散々あたしのせいで傷つけてきた、
散々苦しませてきた、
でももう見たくないの・・・。
お願い神様・・・、
2人を助ける唯一の方法を・・・、
2人を護ってあげられる方法をどうか・・・、どうかッ!!
「あたしは・・・・・、2人を護りたいッ!!」
2人を護りたい・・・、護りたい・・・・————————ッ!!!
ドクン・・・・
ドクン・・・・・
その時、一瞬にしてレトの後ろから光が感じられた。
レトが動かない体で必死に後ろに顔を向けた。
その光の先にいたのは・・・・・———————、