コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 最強次元師!! ( No.479 )
- 日時: 2010/07/30 15:01
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: mwHMOji8)
第110次元 神族再来
夕方、レトが自室に戻ろうとした時、
レトの肩をとんとん叩く者が後ろにいた。
「あぁ、班長?」
「あぁって何だ・・・、ところで緊急事態発生だ」
「は?いきなり?」
「街に、2人組みの神族が現れた」
「ッ!?、まさか動物と自然の神か!?」
「あ、あぁ・・・、よく分かったな」
「まぁ1度戦った事あるし」
「それで他の次元師達にも今行ってもらった、お前にも頼みたい」
「断る」
「え・・・」
「・・・って言うとでも?」
「・・・君の性格にはつくづく悩まされるよ」
「そうかい、んじゃ行ってくる」
「死ぬなよ?」
「承知」
レトは自慢げな顔でそう告げると、隊服を羽織ながら走っていった。
「んで・・、何処にいるかだな」
本部を後にしたレトは街中に入っていった。
住民達はもうとっくに非難済みなので街には誰もいなかった。
「アニルとグリンか・・・、久しぶりだな」
「レト、まさか不安、なの?」
「バーカ、反対だよ」
「へ?」
「超わくわくしてんの。何でかな」
「そっか、なら良かった」
「何だよ双斬、俺が怖気ついてるとでも?」
「とでも」
「・・・、信用ないんだな俺って」
「ち、違うってそういう意味じゃ・・・」
「嘘だよ」
(信用・・・、ないかも・・・)
双斬と共に神族を探している最中、レトの時計型通信機が聞き慣れた音を鳴らした。
レトはすぐに時計を180度回転させた。
「・・・もしもし」
「れ、レト!?は、早く来てッ!!大変なんだ!!」
「ッ!?、なんかあったのか!?」
「神族だッ!!神族が・・・・」
レトとガネストが通信している時、通信音が切れてしまった。
「おいガネストッ!!」
いくら言葉をかけても応答しないガネスト。
この様子だと通信機を壊された他ない。
「・・・、ダメだよガネスト・ピック。レトヴェールに知らせちゃぁー・・・」
レトは嫌な予感が頭を過ぎり、方向を変えて走り出した。
レトが急いで本部に戻ったが、もう、遅かったのかもしれない。
ルイル、ガネスト、ラミア、ティリ、ミル、リルダ、しかも副班長までもが倒れこんでいた。
「う・・・、そだ・・・ろ・・・?」
「もうー、ガネスト・ピックが余計な事するからレトヴェール来ちゃったじゃん」
「予想外ね・・・、絶対騙せると思ってたのに」
「な・・・、何なんだッ!!、ガネスト達に何をしたッ!!」
「何した・・って、そんなの殺したに決まってんじゃん?」
「私達の目的は人族の全滅。最初に次元師を殺すのは当然」
「それで1番多くの次元師がいる蛇梅隊本部を襲わせてもらったんだー」
「・・・なってねぇよ」
「へ?」
「そんなの理由になってねぇッ!!」
「正当な理由さ。・・・そういえばさぁ」
「話しかけんな、アホ」
レトは話しかけてきたアニルに向かって一言発し、全員を運ぼうとしていた。
「何?助けるの?」
「そんなの、全員助けられないわよ」
「助けるんだ」
「レトーーーッ!!」
レトの元へキールアが走り寄ってきた。
アニルもグリンも驚いていた。
「悪い、全員を頼んでいいか?」
「うん・・・、あたしが何とかする」
「さっすがシーホリー。んじゃ俺戦ってくっから」
「・・・、頑張ってね」
「おうよ」
キールアは11人全員を医療次元技で大きく包み込み、1点に集めた。
新技、『包容集点』だった。
「・・・そういう事、医療次元技ね。どうーりで」
「シーホリーか・・・、まぁいい」
「確かデスニーがあの5人は殺すなって言ってなかったっけ?」
「あぁ、あの5人ね、そのうちの2人があのエポール兄妹でしょ?」
「うん、どうしてデスニーが獲物を手放すのかと思いきやそういう事」
「・・・?、おい、何話してんの?」
「ごめんごめん、仲間を傷つけられて腹がたってるんだっけ?」
「・・・・ッ!!!」
「まぁまぁそんな怒んない怒んない、すぐにでも仲間と共に葬ってあげるから♪」
「葬られてたまるかッ!!!」
レトが言葉の勢いと共に双斬を横に振るった。
アニルがひょいっと跳び、レトの剣の上に軽々と乗っかってしまった。
「ッ!?」
「やっぱ君、弱いまんまだね。あれから成長してると思って期待してたのに」
「・・・・ッ!!」
「それじゃ、バーイバイ♪」
「————————————————————ッ!!?」
ザシュ————————————————ッ!!!!
不意にも、アニルの長く尖った爪がレトの体を貫いた。
アニルは一瞬で引っこ抜き、爪についた血を嫌らしくぺろりと舌で舐めた。
「ご馳走様♪」
「うああぁあああああああぁぁぁあああああッッ!!!」