コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 最強次元師!! ( No.528 )
日時: 2010/08/20 18:26
名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: TV9sr51/)

第127次元 世界一の宝物Ⅳ

 (あれが本当の2人・・・?すっごい仲悪いじゃん・・・)

 ロクはこの状況に驚いていた。
 こんなに仲が悪いとは、正直思わなかったのだろう。
 そんな時だった。
 この国で、大きな問題があったのは。

 翌朝、部屋にルイルの姿はなかった。

 
 「・・・何っ!?」
 「る・・・」
 「ルイルお嬢様がさらわれたぁぁーーっ!?」
 「一体どういう事かしら・・・」

 そう、ルイルは何者かの手によってさらわれてしまったのだ。

 「・・・どうしたんですか?」
 「実は・・・」
 「今朝、ルイルお嬢様がさらわれたという情報が・・・」
 「な・・っ」
 「お願いガネスト君っ!!ルイルお嬢様を・・・」
 「・・・・何を言うんですか?」
 「っ!?」
 「ちょ・・・ガネストっ!?」
 「・・・我御使いすべき主がいないというのに、頼まれるというのは可笑しいです」
 「ガネスト君・・・」

 (なぁーんだ・・・ちゃんと分かってるじゃん)

 「それで・・・犯人は?」
 「この頃金持ちのお嬢様ばかり狙っている誘拐犯よ」
 「・・・分かりました」
 「んじゃああたしも行こうかな」
 「何でですか?」
 「だってルイルがピンチなんだもん。当たり前っしょ?」
 「・・・融通の利かない人だ」
 「何か言ったー?」
 「いえ」

 ルイルの居場所を突き止めるべく、ロクとガネストは宮殿を出た。
 一方、ルイルは、森の奥の方で手足を封じられ、数人の男達に囲まれていた。

 「ちょっとっ!!どういうつもり!?」
 「まぁまぁ落ち着けって」
 「これが俺達の国を治める王女かよ・・・」
 「王女じゃないよ」
 「・・・じゃあ何だ」
 「ルイル・ショートス。王女はあたしのお姉ちゃんよ」
 「・・・話にゃ次期王女は死んだとか・・・」
 「・・・っ!?」
 「嘘はいかんぜ?おチビちゃん♪」
 
 (なんなのこの人達・・・めんどくさいなぁ・・・)

 「・・・あんた達、次元技って知らないの?」
 「あぁ?この世でたった100人しか選ばれない武器や魔法を使う奴らだろ?」
 「心の次元を開く者達、の事だよ」
 「さぁな?知ってるけど・・・そうじゃねぇ」
 「そう・・・なら——————っ!!」

 ルイルは次元技を発動するため、手にめいっぱいの元力をためた。

 「次元の扉・・・発動っ!!」
 「おぉ?」
 「悲飴——————っ!!」

 だが・・・ルイルの手元に飴はなかった。
 男達は、くすくすと笑いを堪えている。

 (次元技が・・・発動しない・・・ッ!?)

 「あぁあぁ、言うのを忘れてたよ」
 「っ!?」
 「お前の手と足に巻きつけた縄、実は元力を押さえ込む力があるんだよねー?」
 「そ・・・んな・・・っ!?」
 「お前は抵抗できないよ、王女様」
 「・・・ッ!!!」

 (どうするの・・・?このままじゃ本当に・・・——————)

 その時、
 誘拐犯がいた近くの所が、何者かによって大きな爆発を引き起こした。

 「な・・・何だっ!?」
 「まさか・・・この場所が・・・っ!?」
 「有り得ない・・・一体誰だっ!!」

 大きな爆風の中から颯爽と姿を現したのは・・・—————、


 「「次元の扉・・・発動—————っ!!!」」

 「じ・・・」
 「次元の・・・扉だと・・・っ!?」

 「雷皇——————ッ!!!」
 「蒼銃——————ッ!!!」
 
 執事服を着て青色の髪を靡かせる少年と、
 真っ黒な隊服に身を包み、堂々と立つ少女。


 そう・・・・、


 「さぁ・・・ルイル様は返してもらいますよ?」
 「あたしにめったんめったんにされる前に消えなさい、この悪党共ッ!!!」