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Re: 彼と私と弟(海外編行きました♪ ( No.42 )
日時: 2010/04/24 20:52
名前: 実姫 (ID: TV9sr51/)

第7話
—眺め—

私の部屋から毎朝見る朝日は素敵だ。
眺めていると幸せになる。
でも寂しくもなる。
日本と風景が違う。
空の色が違う。
建物が違う。
優平が遠いし仲間もいない。

朝、家を出たら夜中まで家には帰れない。
夜の窓からの眺めは寂しすぎるからあまり見ないようにしている。
黒く沈んだ闇の中にひっそりと潜む家々。
寂しい路地裏で暮らす人もいる・・・

「優平に会いたいな・・・」
イタリアに飛んでもうすぐ1ヶ月。
早かった。
レンツとは「Ave Maria」を一緒に歌ってからたくさん話している。
何故か夕ご飯を作りに行ったりして仲良くなった。

優平とは・・・最近電話をしていない。
本当はしたいけど・・・
迷惑になっていそうで怖い。
手紙はそろそろ書いてもいいかな?

1ヶ月たったし、そろそろ落ち着いてきたし。

私は夜の闇に沈んだ街を見ながらレターセットを机から取り出した。

漢字なんか久しぶりに書く。
久しぶりに書く手紙。
仲間にみんなにも書こうと思い私は10人分のレターセットを用意した。

私は寂しい窓際でランプの明かりの中手紙を書き始めた。