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Re: 彼と私と弟(海外編行きました♪ ( No.50 )
日時: 2010/05/03 09:47
名前: 実姫 (ID: TV9sr51/)

第14話
—集団—

私は優平と学校へ向かっていた。
色々話をして久々の二人きりだった。
昨日もあんまり二人では居なかったような気がする。
一緒に帰った時は二人だったけれどそのあとは優平の家によって大樹に会って優平のお母さんに家まで送ってもらったんだ・・・。

「久しぶりに話す感じがするな。」
「電話で話してたじゃん。」
優平は少し空を見てから、「遅れるぞ」と言って私の手を取って走り出した。

学校について席に着くと集団の女子に話しかけられた。

「優平君とどういう関係?」
「そうよ。私たちの優平君なんだから!」
と言ってこれから朝のホームルームが始まるというのに私を体育館裏まで連れ出すと私は壁に思い切り叩き付けられた。

「優平君は私たちのもの!私が彼氏にするんだから!」
グループのリーダーらしい女子にイキナリ胸倉を掴まれた。
学校でもかなり不良らしいこのグループはきっと優しい優平に目をつけたのだろう。
「優平は物じゃない。私の彼氏だもん。」
私はとっさにそう言っていた。
殴られそうになったので少しかわして溝に蹴りを入れてみたが・・・

「ってぇなぁ。」
というだけで効果なし。

でも私の目線の先に映っていたのは優平だった。
かなり怒っていて女子集団の中に向かってくると思ったら私の腕を引き上げて

「コイツ、俺の彼女なんだけど。どういうつもり?」
「何よ!彼女いるなんて言ってなかったじゃん!優平君はその子が好きな訳!?」
リーダーはそういうと優平の腕にしがみついていた。

「だから実咲が彼女。ただ今までイタリアにいたから言ったってアンタ信じないでしょ?」
優平はそう言うとリーダーの腕を振り払った。

「嘘!そんな子優平君に似合わない!」
リーダはそう言うと私を優平から引き離して
「こんな子・・・・!!!!」
と言って私の頬を殴ろうとした。

が優平に止められて
「お前のこと俺好きじゃねぇから。」
と言って私の手を掴んでその場から去った。

後ろで
「優平君のバカ!!!」
という声が聞こえたのは空耳だったかもしれない・・・。