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第２２話
—優平の思いは・・・—

「でも私と合わせたら優平が大変じゃん。」

「そんな事ねぇ。」

「でも私は嫌だよ。なんか私の思いを優平に押し付けてるみたいじゃん？」

「俺の意思だけど？」

「だって優平の夢は・・・？」
そこまで私が言うと優平は黙ってしまった。

ほらね・・・自分の夢があるじゃない・・・

「夢、諦めたくないんでしょ？だったらいっそこのまま・・・」
私は優平に『別れ』を告げようと思っていた。
なのに・・・

「俺の夢さ、前と変わったんだよね。」

「えっ？」

「変わったんだよ。実咲と一緒にいて・・・。」

「そんな・・・。」

「俺の夢はっきり言うけど、実咲と一緒にいる事なんだ。」

優平は真っ直ぐ私の目を見ていった。

「そんな・・・でも・・・・私は・・・。」

私の目は涙でいっぱいで優平の顔をまともに見る事が出来なかった。

「俺は実咲と一緒に入れればいい。だから・・・」
優平はグイッと私の事を引き寄せると

「一緒にイタリア行こう・・・」
と耳元で小さく言ってくれた。

ありがとうって伝えたかった。でもそれと同じ分だけ優平にごめんねって伝えたい。

『私のせいで夢をあきらめる事になてしまってごめんね』っと＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。