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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 彼と私と弟 ( No.9 )
- 日時: 2010/03/11 19:16
- 名前: 実姫 (ID: MQ1NqBYl)
第3話
—大好きと不安—
『俺、そろそろ限界』そう言われたのは合唱の練習の始まるちょっと前だった。
「じゃあ、来週までにこの曲は暗譜ね。来月コンサートだよぉ。」
先生はそう言ってレッスンを終わらせた。
「実咲☆一緒に帰ろうよぉ?」
大樹はレッスンが終わるとすぐに腕を掴んできた。
「大樹!!お前って奴はぁ!!!」
優平は大樹に捕まっている私を見ると大樹の事を捕まえてすぐに引き離した。
「行こう、実咲。」
優平は私の腕をつかむとすぐにホールの外に出た。
そして暗闇を探すと、
「実咲はさ、大樹の事どう思うの?」
優平はそう聞いてきた。
「可愛い・・・と思うよ?でもどうして?」
「お前の事大樹に取られそうで・・・怖い・・・。」
優平はそう言うと私の事をしっかりと腕の中に捕まえた。
「優平・・・。もぅ。大樹に私は取られないよ?私は優平だけだもん。」
私は優平の腕の中でそう答えた。
でも・・・・私だって不安なんだよ?
いつも合唱団の女の子たちと楽しそうに話す優平の姿を見ているとき。
「本当に私の事好きなのかな?」って不安で仕方ないんだ。
この腕の中では優平はそんな事ないって・・・
信じてもいいのかな?
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