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Re:  ・Cherry・ —恋する理由— ( No.33 )
日時: 2010/03/17 18:05
名前: 香織 ◆love33RPPg (ID: OS.29i1w)
参照: http://happy.ap.teacup.com/baira612/

第3話



入学から1週間——……。
そろそろ、学校生活にも慣れ始め、グループもできてきた。
だが、まだよそよそしさはあり、同じ小学校同士で行動しているグループも少なくはない。

私は、基本的に絵磨、萌と一緒に行動を共にし
たまに、友里香や亜由奈といる……という感じだ。

ことのはじまりは……音楽の移動をしているときだった。

「ねぇ、香織! 私きいちゃったの」

萌が、何か大変なことでもおきたかのように
目を見開いて、焦っている。

「何が?」
「あのね……鈴野さんがさ、三井君を気になってるって」



え!?
なんですと!?
私は、あまりのおどろきに、廊下中に響き渡る
声で、叫んでしまった。
隣から、絵磨も口を挟んだ。

「あー……愛可、男好きだもんねぇ」
「どっちかというと、それは絵里那じゃない?」

私は、冗談で絵磨にいいかえす。
その時、後ろから聞き覚えのある声がした。
……この声はっ!!

「だ〜れが男好きだってぇ!?」
「……絵・里・那」

私は、声を震わせてそういうと、絵里那はにやにや
しながら、私の首根っこをつかんだ。

「私男好きじゃないよ! 愛可だよ、それはぁ」
「あはあははは……ごめんね」

私は、笑顔で答えながらも内心は、不安だらけだった。

**

「……で……この音階は……」

音楽の先生の授業。音楽の先生は、若くて綺麗な
女の先生だ。もしかすると
唯一、この学校で美人な先生……かも。
私は、そんなことを思いながら、ふと愛可のほうへ
視線をやった。


愛可の視線は、優志のところへ。
愛可は漫画で表したら、絶対ハートの目だってっ!
何あれ、めっちゃメロメロじゃん……。

私は、ちらちら愛可のほうをみていると
ついに、愛可と目があってしまった。

「……何? 七瀬さん」
「あ、いや、なんでもないの、あはは」
「ふぅ〜ん……ならいいけど」

愛可はそういうと、教科書に視線をやった。


**
「まじやばかったっ!!」

音楽の授業が終わるなり、絵磨は
わたしのところへやってきて、そういった。
絵磨は、話をつづける。

「私も、愛可のほうみたけどさ〜
ずっと三井君に視線送ってたよ〜やばくない?」
「うぇ〜……まじでぇ?」

私は、けげんなかおをした。
もしこのまま……愛可が告白して
付き合ったらどうしよおおおおおっ!!

「よぉし、うち聞いてくるよ」
「えっ!?」

声の主は、萌。
萌ぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!
たのもしいよ、あんたはっ!
ありがとう……。

萌は、私がお礼をするまえに、愛可のところへいった。


「ねぇ〜鈴野さんっ! 鈴野さんってさ
姫吉君と、三井君が好きなんだよね?」

愛可と、萌のあいだに、沈黙がはしった。
だが、しばらくすると愛可は口を開いた。

「う〜ん……どっちも、すきだよ?」

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
どっちもすきですとぉおおおお?
お前は優柔不断かぁぁぁぁあっぁあっぁぁっ!



「げ、怜緒もすきとか……」

絵磨は、けげんなかおをしてそういった。
はぁ……。お互い大変だねぇ。
そう口に出そうと思ったけど、チャイムがなった。