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Re:  ・Cherry・ —恋する理由— ( No.51 )
日時: 2010/03/17 19:57
名前: 香織 ◆love33RPPg (ID: OS.29i1w)
参照: http://happy.ap.teacup.com/baira612/

第4話



季節は巡った。もう入学から1ヵ月。
今日から5月だ。なんだか早いなぁ……。

「香織ーっ!」

ん……? 教室の奥から
亜由奈と友里香がやってくる。
何があったんだろう……?

「ねぇ、香織って部活何にする?」

友里香が、一生懸命な表情できいてきた。

「え……わ、わかんない」
「えーっ!! こないだ部体験したじゃん、まだ決めてないの?」
「うん……」

そういや、中学校になれば部活というものがあるんだった。
もうすぐはじまるんだよねぇ……。
部活、ちょっとみてみたけど、何に入りたいか
さっぱりわかんない……。

「友里香と亜由奈、何にはいんの?」
「私は、剣道部」

亜由奈は、私の質問に答えた。
つづいて、友里香もくちをだす。

「私はもちろんバスケっ!!」
「そっかぁ……ま、また決めとくよ」

私はそれだけいうと、廊下にいる絵磨と、萌のところへいった。

「絵磨〜萌〜! 部活決めた?」
「えっ!? 部活?」

絵磨は、驚いた表情できいてくる。
なぁんだ、やっぱそんなにまだ意識してないんじゃん。よかったぁ。

「私、テニス部にはいるよ? 華と一緒にっ」

萌は、隣にいる華と肩を組んだ。
……テニス……かぁ……。
その時、絵磨が声を出した。

「私もテニスにしようかな? 香織もどう?」
「私……? ん〜……」

テニス? ……できないことはないなぁ。
でも先輩とか大丈夫かなっ!?
でも、絵磨や萌と一緒なら大丈夫だよね?

「……テニスにする」
「やったっ! 皆いっしょだあ」
「わぁい」

**

そして、いよいよ、最初の部活の日……。
私は、わくわくしながら、更衣室で着替えた。

「あっ! 七瀬さんだぁ」

ん? この声は聴き覚えがあるなぁ。
あ、でもって、あんまり喋ったこと
ない人かも?

「七瀬さんも、テニス部?」

そうきいてきたのは、越野真衣香。
真衣香ちゃんは、背が高くて頭がいい。
私の席の近くで、たまーに喋ることがある。

「う、うん」
「そっかぁ! よろしくぅ」











「部活って結構疲れるよね……」

夕日がさしかかる、テニスコート。
私は絵磨と一緒に、そういった。
……だってだって!!
1年生なのに、いきなりコート10周とか
きつくないっすかぁ!?
先輩は、たったの2周なのに……酷いよ。


「はぁ……もうやだあ」
「1年! 早くボール出してよっ」

先輩が、私達を睨みながらそういう。
睨み返そうと思ったが、さすがに先輩なので
そういうわけにもいかず、しぶしぶ
ボールの準備をした。

その時だった……。
ふと、校庭をみると、白と黒のボールが飛んでいた。
あれは、サッカーボール……。
サッカー部かな?


「あ、みてみて、姫吉君いるよっ」

萌が、絵磨に語りかけた。
絵磨は、姫吉君をみるなり、顔を赤くさせる。
かぁいいいい〜っ!

「あ、三井君もいるよ、香織」
「えっ、あ……ほんと」

優志は、ボールをおっかけていた……。
1年なのに、ボール触らせてもらえていいなぁ。
その姿に、思わずドキッとしてしまった。


「きゃああ〜っ! 怜緒〜優志〜っ」


な、なんじゃこの、ぶりっこ声は……。
声のほうをみると……予想通り。
鈴野愛可。
愛可は、ゼッケンをきていることから
どうやら、陸上部にはいったらしい。
隣で、同じクラスの遠藤萌奈ちゃんが
愛可の、腕をひっぱっている。

「あっ、萌奈〜」

真衣香が、萌奈をみつけるなり
萌奈のほうへ近寄った。


っていうか、愛可。
もう、下の名前で呼んでるんすか?
なんかショックなんですけど。