コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ・Cherry・ —恋する理由— ( No.113 )
- 日時: 2010/03/19 20:11
- 名前: 香織 ◆love33RPPg (ID: OS.29i1w)
- 参照: http://happy.ap.teacup.com/baira612/
第7話
「……ろ、……きろ、……起きろっ!!」
「ひゃわっ!」
いきなり、耳元で怒鳴られたので
私は心臓がとまりそうなほどびっくりして
思わず、重たい目を、開いてしまった。
顔……龍夜の顔がうつっている。
「あんた、うるさいよ」
「8時半におこせっつったの、お前だろ」
龍夜は、私の弟で、今は小学5年生だ。
弟のくせに生意気で、ほんとにうっとうしい。
まぁ、実の弟だから、本気でそうは
思ってないんだけれども……。
「あーそうでしたね、準備しなきゃ」
「ってかどこいくんだよ」
え……どこいくって……。
普通聞きますか? それ、聞いちゃいますかそれ。
きくかああああああ!?
「えっとそれは——」
「優志君といくんだ、きゃっはっは」
私がいいかけたとき、いきなり康義が口を出した。
「……っ、違うし、絵磨と萌といくんだし」
私はそれだけいうと、2人の弟を追い出して
クローゼットを開けた。
**
桜山公園に、10時に集合。
私は、9時50分に桜山公園へ行った。
ぶらんこ前には、2人の影がある……。
あれはまさか……。
「あ、バ香織だ」
「香織じゃぁ〜ん」
森野と、美里奈。
……なんでよりによって、邪魔な2人が
先にきてるんですかっ!!
「あ、おはよう……」
私はとりあえず、2人に挨拶をした。
しかし、そんな私の挨拶なんて無視して
2人は、会話をはじめた。
「ねぇねぇ、今日の美里奈の服、どう思う?」
「……めっちゃかわいいじゃんっ!!
お前が着たら、超かわいい、世界一かわいいっ」
「な、恥ずかしいよ、そんな……」
あー!!
そういう、いちゃつきぶりみせられたら
必要以上にはらがたつんですけどっ!!
私は、軽く舌打ちをしてみせた。
「香織〜っ!!」
こ、この声は……!!
私は、声のするほうを向いた。
絵磨と萌だ。私は2人のそばへかけよった。
「貴方達だけが、とりえだったのよ〜」
「あはは、何いってんの香織〜」
絵磨が、笑いながら私の肩に手を置く。
「……にしてもさぁ、はっきりいって
藤山さんと、森野君じゃまだよね」
萌が、けげんなかおをしながらそういった。
「あ〜わかる、トリプルデートがいいよね」
私も、賛同の言葉をいれた。
つづいて絵磨が
「っていうかさぁ、実際付き合ってるのって
あの2人だけだよねぇ! 見せ付けられてるって
かんじで、なんかやだ」
私は「だよね」といおうとしたその時……。
公園の入り口には、三人の男の姿がっ!!
……優志と、姫吉君と、伊藤君っ!!
「森野〜はやくいこうぜ」
優志が、めんどくさそうに叫ぶ。
「お〜うっ!!」
「……っていうか、私らどこいくの?」
絵磨が、森野に尋ねた。
「遊園地」
「え、そうなんだ、へぇ」
遊園地ですと!?
……でも、なんかたのしそうっ!!
私はそんな期待を胸にのせながら
自転車にまたがった。