コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ・Cherry・ —恋する理由— ( No.146 )
- 日時: 2010/03/20 17:21
- 名前: 香織 ◆love33RPPg (ID: OS.29i1w)
- 参照: http://happy.ap.teacup.com/baira612/
第9話
「待たせたなお前らっ!!」
突然、森野の声が響いたので、私達は驚いて振り返った。
みるとそこには、手をつないでラブラブのバカップル。
それを、さらに際立てようとするかのように
美里奈は、森野に抱きついた。
「康祐の背中ってあったかいねぇ〜」
「そ……そうか? お前の体も……あったかい」
「おぇ、きも」
優志が、けげんなかおをしてボソッといった。
つづいて私も言葉を放つ。
「気持ち悪いよあんたらー! もううちら6人でいこー?」
「……そうだね」
絵磨も、賛成してくれた。すると、美里奈と森野は私達のところへ駆け寄る。
「俺らをおいてくなよー!!」
「そうよ、ひどぉい」
なんなの、あんたら。あんたらはいちゃいちゃ
べたべたしとけばいいじゃんっ!!
私はそう思うと、思いっきり舌打ちした。
**
昼食中。
……ことのはじまりは、森野からだった。
森野は、私達に「耳をかせ」というのだ。
「あのさ……食べ終わったら、食堂の入り口前来い」
「なんで?」
萌が聞いた。
「ちょっといい話があるから、な?」
いい話とはなんぞや。私はそれだけが気になって
あまり昼食をたべずにいた。
「それでさー話というのは……観覧車だよ、観覧車」
「……観覧車!?」
観覧車のどこがいい話なの?
こいつは、こんなことまでして
人をからかいたいの?
「誤解すんなよ。お前らの好きな人とのせてやるんだよ。
バ香織は優志と、バカ絵磨は姫吉と、バカ萌は伊藤とだ」
森野はそれだけいうと、食堂に戻ろうとした。
それを絵磨が引き止めた。
「じゃあ森野は、美里奈とのるの!?」
「あったりま——」
「いやぁ、あたしでしょ?」
突然、あまり聞きなれない声がした。
……でも、そうだ、学校で聴いた声。
やはり、私のクラスメイトであった。
「……か、金宮!?」
森野は目を丸くして、驚いている。
でも、もっとびっくりしたのは
その後ろについてきている人たち。
友里香、亜由奈、真衣香、萌奈、沙羅、愛可、美緒って
どういうことっすか。金宮ななさん……。
「ずっとうちらつけてたんだよ、ねぇー」
クラスメイトの、金原美緒ちゃんが
得意げにそういった。
……てか、すごいメンバーだな、おい。
ななは、突然大きな声をだしたかと思うと
森野の隣にいる、美里奈をにらみつけた。
「宣戦布告! 森野君の隣にすわるのは
ぜぇーったい、させないから!」
すると、沙羅もつづけた。
「森野を奪おうなんて、ちょろいのよ」
……沙羅、愛可、ななはわかるな。
でもあとの数人はなにしにきたんだ?
私は、問いかけた。
「で、貴方達はなにしにきたの?」
「単なる付き添い」
亜由奈はそれだけいった。
そして、ため息をついてしたうちした。
……よっぽど、勝手につれてこられたんだな。