コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ・Cherry・ —恋する理由— ( No.166 )
- 日時: 2010/03/21 12:48
- 名前: 香織 ◆love33RPPg (ID: OS.29i1w)
- 参照: http://happy.ap.teacup.com/baira612/
第10話
……ということで、観覧車にのることになりましたぁ。
「で、乗るメンバーどうすんの」
姫吉君が、男の子とは思えない、甲高い声で森野に尋ねた。
森野は、姫吉君とは真逆の低い声で、返事をする。
「あ〜っ……えとな、くじ引きできめたんだけど〜」
くじ引きなんてよくいうよ。
森野は、にやにやしながら皆を顔を見回した。
「バ香織と優志。バカ絵磨と姫吉。バカ萌と伊藤。
そして、この俺と——」
「なな」
「沙羅」
「……!?」
森野が美里奈の名前をいいかけたと同時に
ななと沙羅は、自分の名前を叫んだ。
……愛可を含む、他のメンバーはもういない。
どうやら、帰ってしまったらしい。
「なんだよお前ら……」
「森野君と乗るのは、この私達だもん」
ななと沙羅は、声をあわせていった。
つづいて、絵磨が2人に尋ねた。
「けどさぁ、2人って……ライバルじゃないの?」
「ぜーんぜん! うちらはいいもんねぇ」
沙羅は、ななと顔を見合わせてそういった。
……なんか複雑だなぁ。
その時、美里奈は森野に抱きついた。
「何いってんの!? 私にきまってんじゃん!
……いこ、康祐」
美里奈はそういうと、2人を思いっきりにらみつけた。
しかし、沙羅やななはしつこく、森野に付きまとう。
「あたしが森野の隣なの!」
「いーえあたしよ」
「あたしだってば……」
「いいえ……」
「まだやってるよ……あの4人」
私達6人は、森野たちを無視して、乗ることにした。
私は観覧車から、下の4人をみつめていた。
……優志は、黙ったまま。
なんか喋れよ。
「優志君、なんかおしゃべりなさい」
「…………」
「……あひょ」
喋ることがないっ!!
……なんですか、気まずいよ!!
とりあえず、私は夏休みの予定をきいた。
「ねぇあのさ、夏休みどっかいく?」
「部活三昧」
「……へぇ、そうか……へぇ」
…………。あれ、会話がつっづかない♪
私は、知ってるくせに、部活を聞いた。
優志は、なおめんどくさそうに答える。
「サッカー……」
「へぇ、私テニスだよっ!!」
「……お前が球技!?」
「っ……」
吃驚した、優志がそんなこというなんて。
私は、緊張しながらも話す。
「そぉなの球技なの! あっひょっひょひょ〜」
「……頭大丈夫?」
「元からおかしいからね〜」
私は、緊張すると、変なことをいってしまう。
……まぁ、元から変な子なんだけど。
私は、話をつづけた。
「ってか例年より、暑いよね〜今日! アイスとか食べたくない?」
「……ま、まぁ」
「私さ〜チョコの味とかだいすき!」
「へぇ」
……また曖昧な返事しか返してくれなくなった。
もっと明るくする為、私は話を尚つづける。
「ってか甘いもん大好き! 今度いっしょに
美味しそうなお店いこ〜よ」
「なんで女子といくんだよ、興味ないし」
優志はそれだけいって、笑みを浮かべた。
あ……! 笑顔……かわいい!
途端、私の頬が紅潮していくのが、手をとるようにわかった。
「あ、もうすぐ地上つくよ〜」
「うん」