コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ・Cherry・ —恋する理由— ( No.269 )
- 日時: 2010/03/25 18:16
- 名前: 香織 ◆love33RPPg (ID: OS.29i1w)
- 参照: http://happy.ap.teacup.com/baira612/
第18話
「…………」
プールにはいったはいいけど、なんか変だぞ。
何が変って、こんな子供用のところで遊んでること。
私は向こうにある、25mプールにいきたいんだけど。
「あのさー龍夜、私あっちで泳いできていい?」
私は、25mプールを指差して尋ねた。
龍夜は頷くと「俺も」といって、プールからあがった。
「あ、龍夜がいくなら俺も」
孝文も、25mプールへむかった。
そして、優志もついてくる。
残りの2人は、子供用で遊んどけということだ。
「きゃっほぉっ!」
私は、勢いあまってプールに飛び込んだ。
そして、ゴーグルをつけて、もぐる。
冷たい水が、全身にかかる。
……なんだか、きもちいい!!
「なぁ香織、競争しようぜ」
孝文が私の背中を押しながら、そういった。
私はくるりと振り返る。
「いやだし、したくない、自由がいい」
「駄目だ、お前の自由なんかどうでもいい」
「うわー! 人権無視した最悪こいつー!!」
私はふざけながら、孝文を指差して叫んだ。
孝文は困った顔で「何が人権無視じゃ」と呟く。
「とりま私は自由気ままに泳いできます、さらば」
私はそれだけいうと、25m目指して泳いだ。
**
「香織姉ー優志兄ー龍夜兄ー孝文兄ー」
子供用プールから、辰雅の叫び声がした。
私は、できる限りの大声で返事をする。
辰雅は、プールからあがると
自分の鞄から、財布を出した。
……昼食か。
「まって、私も買いに行く!!」
私は、プールからでて辰雅を引き止めた。
辰雅が振り返るのも待たずに
私は、皆に注文を聞く。
「えーお前買うの? お前の金で?」
「違うし、あんたらの金もとるけど、私が代わりに買ってくるよ」
「おー」
孝文は、嬉しそうな顔をした。
こういう無邪気なところ、かわいいんだ。
すると優志が口を挟んだ。
「お前おっせかい」
「はぁ!? こういう場合は感謝でしょ、あんたのだけ買ってこないよっ!!」
私は、怒りながら後ろを振り向いた。
優志は「あー、あー」と修正を求める。
仕方なく、また優志のほうをみた。
「何さ」
「……ま、お前のそういうとこ……きらい……じゃない……」
え、今なんと!?
きらいじゃない? 嫌いじゃないの……?
嫌われてるかと思ったし。
嬉しさがこみあげて、顔が赤くなった。
「……とりあえず何がほしいかいって」
「俺ポテトとラーメン」
孝文がブイサインしながらそういった。
なんか、極端なメニューだな。
すると龍夜が
「俺チャーハン、優志は?」
「俺? 俺はカレー」
「わかった、OK!!」
私は、恥ずかしくなってそれだけきくと
すぐに食堂に向かった。
「おっまったっせ!」
康義が、料理をお盆の上にいれてもってきた。
後ろから辰雅と私も、お盆をもって
みんなの居る場所へ行く。
「あっひょ、美味しそうだね、はやくたべよう」
私はそういうと、自分のラーメンに手を付けた。
龍夜が突然口を開いた。
「なぁ、アイスほしい人ーっ!!」
「はぁい」
……全員挙手。
それから、私に視線がそそがれた。
え、なんかやな予感。
「俺チョコ味」
「俺バニラ」
「俺チョコ」
「僕は……抹茶」
「僕はね、バナナ」
「は?」
なんですか、なんで私にいうの?
私はそうおもいながら、黙っていた。
すると、優志が私の頬をつついた。
「お前が買うの、OK?」
「OKじゃないし」
そういいながら、どさくさにまぎれて
さっき触られた頬に手を、つける。
……っ!
ってなにやっとんじゃ、私。
「香織が買えよ、香織が!!」
孝文がニヤニヤしながらいうと
突然「買え」コールが発生した。
「あ、はいはい、買うのね、OK!!」
私はしぶしぶ、アイス売り場へ向かった。
その先に、いやなことがあるともしらずに。