コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re:  ・Cherry・ —恋する理由— ( No.307 )
日時: 2010/04/06 17:19
名前: 香織 ◆love33RPPg (ID: OS.29i1w)
参照: http://happy.ap.teacup.com/baira612/

第20話



「……ねぇ、どーするぅ?」

あれから2時間は経過したはず。
私達は倉庫で呆然としながら、座っていた。
辺りを見回しても、出れそうな場所は無い。


店員のおじさんに、助けを求めればいいんだけど
もうこのお店、鍵閉めたときに閉めたから
だーれもいないんだよね。


「あ」

優志が、天井をみて声を漏らした。
私も天井を向く。

「あそこから出れそうじゃね?」

優志が指差したのは、小さな扉……?
本当にあんなとこから出れるのかな?

私は疑問に思ったが、賛成した。


「いいね! ……でもどうやって出る?」
「誰かが誰かを肩車して、開けたらいーだろ」

優志は、当たり前のようにいうが
よくよく考えたら……。
肩車!?


「じゃあ私が乗っていい?」
「え」

優志は、顔をしかめて嫌そうにした。

「じゃあほかに誰がすんのさ」
「……じゃあ、乗れよ」



私は、優志に肩車をしてもらった。
ってか……かなりグラグラいってんすけど。
私は、扉をいじっていた。



「……あ、開いた!!」
「お!!」


            それと同時に——……。


「優志〜香織〜」


ガラガラドッシャーン


私は、バランスを崩して、転げ落ちてしまった。
そして、仰向けになっている優志に
馬乗り……という、変な格好になった。


「……うわ」


入り口から、孝文の声が聞こえる。
……って孝文!?
横にいる龍夜が口を開いた。


「心配になって、きてみたら
この様かよ……」


すると、辰雅が

「にしても、何してんのー? そんな体勢なって」

私は、慌てて優志から離れた。
そして顔を真っ赤にさせた。


「べ、別に変なことしてないよ!!
脱出しようと試みてたんだよ!!」


すると、康義が私の腕をつついた。

「まぁなんでもいいけどさー
早く帰ろうよーもう、5時だよー」
「えっ!? 5時?」

私は倉庫から出て、時計を確認した。
……5時……。




「まぁ、もう帰ろうぜ」
「え、あ、あ、うん、え」




せっかくのプール……もっと
楽しみたかったなぁ。



こうして、私達の夏は終わった。