コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ・Cherry・ —恋する理由— ( No.530 )
- 日時: 2010/04/20 18:46
- 名前: 香織 ◆H9YqiiQtJw (ID: NOphWmYz)
- 参照: http://happy.ap.teacup.com/baira612/
第36話
ねぇ……私、信じられないよ。
こんなことするなんて、嘘だよね?
これは夢だよね?
__
あぁ〜昨日のカラオケは楽しかった!
憂鬱な月曜日の朝、私は学校に入るなり
伸びをして、深呼吸をした。
今日はなんだか、良いことが起こりそう!
そう思いながら、靴箱を開けた。
すると……。
“パサッ”
そんな音がして、私の足元に
白い小さな紙がおちた。
私は首をかしげると、その紙を拾って
中身を開けた。……なんだろう?
「 七瀬香織へ
タヒね
三上絵磨より 」
——え?
私は一瞬、目を疑った。
そして、何度も目をこすったり
自らの頬をつねったりして
夢であることを確認した。
残念、これは夢ではない。現実だ。
私は「何で?」という想いで
いっぱいで、仕方がなかった。
絵磨とは、小学校からすごく
仲良しで、喧嘩はたまにするけど
明日になったら仲良くなってて。
姉妹みたいな、関係だったのに。
なんで?
なんか、気に障るようなことした?
「香織ーっ」
傍から、絵磨の声がした。
私はビクッとなって、振り向く。
絵磨の顔は、びっくりするほど
明るくて「タヒね」とかいたのが
嘘のように、みえた。
——でもこれは、偽りなんだ。
「……何か用?」
「へっ!?」
私は冷たい態度で、絵磨に
接すると、絵磨は目を見開いた。
私は、何故か怒りを覚えた。
「なんでタヒねってかいたの? 酷いよ」
「……え? 私そんなの一言も……」
「うそつき!」
私はそれだけいうと、一目散に
かけて萌のところまでいった。
「萌ーっ!」
私は、明るい笑顔で萌に近づく。
けど萌は、浮かない顔をしていた。
「……無理して接しなくて良いよ」
「え?」
今度は、萌が冷たい態度で接してきた。
私は頭に?マークを浮かべる。
「とぼけないでよ、バカ」
萌は私をにらみつけると
自分の教室へ帰って行った。
__
なんか今日は、最悪な日……。
もう家に帰りたいよ。
私はそうおもいながら
テニスラケットをにぎった。
そして、2人の後輩のもとへ向かう。
「麻衣、流都」
「……!」
私が近づくと、2人は
おびえた表情になった。
そして、麻衣が口を開く。
「香織先輩……!
もう私、あなたのこと
信じられません!」
つづいて、流都が口を開いた。
「それだけじゃないです……
絵磨先輩も、萌先輩も!
もう全く信じられません」
そういうと、2人は
急に泣き始めた。
私は、そそくさとその場を離れる。
そして、大粒の涙を流した。