コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ・Cherry・ —恋する理由— ( No.610 )
- 日時: 2010/04/23 16:01
- 名前: 香織 ◆H9YqiiQtJw (ID: NOphWmYz)
- 参照: http://happy.ap.teacup.com/baira612/
第43話
私達は今、1年4組の教室前にいる。
入り口前にたっているのは、絵里那。
絵里那は大声で、叫んだ。
「この教室に、真部志筑っているー!?」
あまりにも絵里那の声が大きいので
周りの1年生はびっくりして、目を大きく見開きながら
絵里那や、私達をみていた。
「私ですけど、何か?」
志筑がでてきた。髪の毛が短くなっている。
志筑は、先輩に呼び出されたというのに
おびえている表情1つみせていない。
そういうところが、志筑の図太さというか
なんというか……ね。
「……あんたとあたし、初めて顔合わせるわけじゃあないよね?」
絵里那は、怖い笑みを浮かべた。
「……ま、まぁそうですね、それが何か?」
「何か? ……じゃねえよ……あ」
絵里那は、険しい表情のまま、私達のほうをみた。
「あんたらがやられたんだから、あんたらがいいなよ」
「あ、そうだね!」
私は、絵里那のまえにでた。威厳をみせるため
絵里那のように、険しい表情をしながら。
「あ、香織……」
「香織、じゃねえよ、あんた何したかわかってんの!?」
我ながら、迫力のある声だとおもう。
「……わかってる」
「絵磨や私になりきって、侮辱するってどういうこと!?」
「…………」
志筑は、黙ったままだった。
私はどうしていいか、わからなくなった。
そのとき、萌が声を出した。
「あたしらだけじゃないよね、クラスメイトにも迷惑かけてるよね?」
「はい」
クラスメイト?
私は意味がわかなくなって、聞き返すことにした。
「え、クラスメイトて……?」
「流都と麻依にも、同じ事してたのよ」
「えっ!?」
そっか、よめた。
だからあのとき、流都と麻依は……。
「でも、あたしだけじゃないですよ」
「ほかに誰がいるっての?」
絵磨が、険しい表情で聞いた。
「……と……で……ました」
志筑の声は、チャイムの音にかき消されてよく聞こえなかった。