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Re:  ・Cherry・ —恋する理由— ( No.634 )
日時: 2010/04/23 21:07
名前: 香織 ◆H9YqiiQtJw (ID: NOphWmYz)
参照: http://happy.ap.teacup.com/baira612/

第44話



 志筑に問い詰めるのは、明日になったということで
 私は、絵磨・萌と別れたあと、1人で
 夕日のさしかかる、帰り道を歩いていた。
 ちなみに、今日は部活が無い。
 なので、帰り道にはところどころ、小学生の姿が見られた。


 「あ」


 私は、前の人影をみて、声を漏らす。
 そしてその人のところまで、走って近づいた。
 

 「た〜かふみっ!」
 「……お」


 孝文はゆっくり振り返ると、にこっと笑った。
 私は「いぇ〜い」とかいって、ピースサインする。


 「……お前、部活は?」
 「休みだよ〜ん」


 孝文といると、自然と精神年齢が低くなる……というか
 童心に帰れるというか、そんな気がしてならない。


 「……あんた1人ぃ? 超さみしー」
 「お前も人のこといえんだろ、俺はちょっとまあ、用があって、皆には先に帰ってもらった」
 「ふぅん」


 孝文は、なんか6年生になってすごく大人びた気がした。
 身長は龍夜によると、162cmくらいあるらしいし。
 なんか声も、昔より低くなったし。
 なんか……体も……おっと、何考えてんの私。


 「今、俺のこといやらしい目でみただろ」
 「はっ、はぁ!?」


 孝文はそういって、私の頬をつつく。
 ちょ……心の中読まれたぁぁぁぁぁぁぁ!?
 私は、途端にドキドキしはじめた。
 このドキドキが、恋愛のドキドキなのか
 心が読まれて、ドキドキしているのかは
 ちょっとわかんない……。


 「絶対みただろー」
 「み、みてないしっ!」
 「……まあお前がそういうなら、そういうことにしてやるよ」


 そういって、私の頭にポンと手をのせた。
 ……今なんかドキッっていったよ。
 何これ、あははははははははははははは。
 あはははははははははははははは。


 「あははははははははははははは」
 「ははははうるせぇよ」


 何回はははっていってんだ、私。
 もー! なんかいみわかんねー!!


 「……なあ、お前さ……身長何センチ?」



 いきなり、そんなことを聞いてきた。
 私はまた、ドキドキしはじめる。


 「んっと、4月に測ったら152だった」
 「……そっか」


 ん? チビとかいうとおもったのに
 なんかそっけないなあ。
 って、別に残念なわけじゃないから!
 そこまでMじゃないから!!


 「どっちかというとSだから!」
 「何が?」


 はっ! つい心の中のことをいってしまった!
 私は適当にごまかそうとした。


 「えっとね、友達の間で芸人でSとMどっちがいいっていう話で……」
 「……なにそれ、変なの」


 孝文はそういって、大笑いした。
 なんか必死になった私がばかみたい!!


 「SとMっていう芸人きいたことねえよ」
 「……だから、無名でさ、うん……えっと」
 「……ごまかそうとしてるのバレバレだぞ、ドS♪」


 そういって、孝文は私の頭を軽く叩いた。
 ちょっとムッときたので、私は仕返しに
 孝文の腕を、軽く叩いてやった。


 「いってぇー! 威力つえぇよ、このドS」
 「うるさいね、ドMでドS!!」
 「俺、SでもMでもないもぉん」


 ……はぁ。
 なんかつかれたよ、あはは。
 でもたのしいよ、それでさ。


 ちょっとドキドキするよ。


 「あ、もう家だーじゃね、ばいばい」
 「おう」



 優志、が好きだ、私は。



 でも、孝文がきになってしかたなかった。