コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ・Cherry・ —恋する理由— ( No.984 )
- 日時: 2010/05/12 18:07
- 名前: 香織 ◆H9YqiiQtJw (ID: NOphWmYz)
- 参照: http://happylovelife612.blog27.fc2.com/
第57話
夏休みが終わって、2学期。まだまだ暑さが続く中、私は教室で亜由奈と絵磨と喋っていた。
……私は完全に、高井がすきになった。見るたびにドキッとするし、近づいてくると顔が赤くなる。
高井とは、喋ったことすらないのに、なんでこんな想いを抱くように……?
「喋りたい」
「もう喋ってるじゃん」
亜由奈が「香織の頭が更におかしくなった」といわんばかりの目で、私をみながらそういった。
すると絵磨が、フォローしてくれた。
「高井君と喋りたいってことだよねー」
「あ、う、うん」
うんとか頷いちゃったし! そのとき、亜由奈と絵磨は私の腕をひっぱった。
……え、どこいくつもりっすかっ!? 近づいていくのは、廊下にいる高井。
え、まさか……そんな……。
「——で、高井好きな人いる?」
私達3人が廊下に出たときだった。高井たちのところから、そんな声が聞こえてきた。
私は思わず緊張する。……え? 好きな人……? 私は教室に戻って、チラッと様子を伺った。
「うん……いる」
い、いるですと……!? うっそ、まじか……やばいなそれ、大ピンチですよ!!
私の鼓動は速まるばかりだった。
「誰だよー教えろよ」
「あぁ……と……誰にもいうなよ……?」
幸い、廊下にはほかに誰もいなかったし、普通に喋っても大丈夫だった。
けど、私がきいてるんだよねー……教室の出入り口前から!
「木上梨香」
木上梨香。きかみりか。きかみさん。りかちゃん。
…………。
私はそのばで、フリーズしてしまった。
「ちょ……香織……」
絵磨が言葉を漏らすが、私は俯いたまんまだった。そのまま高井の会話を聞く。
「木上って美人だし、背が高いし、オシャレだし、俺のドストライクなんだよな」
「うほ、お似合いだぜ」
……確かに木上さんは、高井が好きそうな子だよね……。はははははは。
もういい、ははははは!!
私の恋は完全に終わりました! さよーなら。あっはっはっは……。
そして、女子トイレへ駆け込んだ。幸い、女子トイレにはだれもいなかった。
そこで、ゆっくりゆっくり、涙を流した。