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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: Multiplex Cross Point キャラ募集中 ( No.55 )
- 日時: 2010/03/31 16:10
- 名前: インク切れボールペン (ID: xFQn5lM8)
「もう片方の腕も落とせ、黒雅!!」
「了解」
紀和の指示を聞き、黒雅は怪物の残る腕に槍の切っ先を放つ。
鉄屑で作られた、その堅い腕を黒雅の得物である槍は簡単に刺し穿つ。
だが、その一撃を以てしても、鉄屑の隻腕を落とすには至らない。
「硬い」
「だったら、これでッ!!」
軽快なステップで身を退いた黒雅に続くように、紀和が矢を放つ動作を行う。
しかし、紀和の手には矢が無い。
常人なら思うだろう、彼は何がしたいんだ、と。
だが、魔術師とは常識に対する非常識の力の使い手。
矢が無い、という事が、弓で攻撃する術が無い、という事にはならない。
矢の代わりに、放つは───────────、魔術の弾丸。
「行くぜ。──────────、【天射抜く雷光】」
銀一色の弓の弦を強く弾いた、その瞬間。
彼の持つ銀の弓から、巨大な光が一直線に放たれた。
カノンが見た、あのレーザー光線、それに酷似している一撃だ。
「分散!!」
紀和が高らかに叫ぶと同時に、巨大な光は数十発の光に別れた。
正に、カノンが危機一髪、怪物の腕に潰されそうになった際、腕を吹き飛ばした、レーザー光線そのもの。
数十発のレーザー光線のような光は怪物の隻腕に直撃すると同時に、爆破を起こしていく。
「ガァァァァァァァ!!」
効いているのか、怪物は痛みに堪えるように叫び声を上げる。
レーザー光線のような光は、全て怪物の隻腕に直撃し、その爆発は隻腕をボロボロにした。
だが、これで紀和達の攻勢が終わった訳では───────、無い。
「行くよ。────────、その腕、貰うから」
爆破によって発生した煙の中。
静かに、抑揚の無い声だけが怪物の耳に入った。
そして、黒雅の槍の切っ先が縦一文字に一閃を放つ。
風を斬り、煙を弾き飛ばし、黒雅の一閃は怪物の隻腕を斬り捨てた。
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