コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: Multiplex Cross Point キャラ募集中 ( No.78 )
- 日時: 2010/04/03 19:37
- 名前: Faker (ID: xFQn5lM8)
結月達は、鉄屑の怪物を撃破後、カノンを保護し、【楽園】の名を冠する組織の本拠地に帰還した。
道中、カノンを追っていた錆螺 唄と合流し、彼を伴って本拠地に到着。
【鉄の十字架】部隊は、副隊長である椛に、カノンを保護するまでの経緯を説明していた。
「…【情報屋】が相対した魔術師達は死亡。そして、現れた怪物は結月が破壊した訳だな?」
「はい。私の凄い魔術で完膚無きまでにバラバラにしてやりましたよッ」
「おい、あの魔術は何なんだ!? あんな魔術を使えるなんて聞いてないぞ、後衛専門!!」
「ふふーん。紀和、私はね、修行して六第魔術の1つ、【光】の属性魔術を扱えるようになったんだよ」
「何!? 扱いの難しい【光】の属性魔術を!?」
「おい、お前達。報告をせんか、報告を」
呆れた顔で、椛は廃ビル18階の副隊長室のデスクに肘を突き、怠そうに呟いた。
毎度ながら椛は思うが、この二人が会話をすると、本題から逸れる、と。
「あ、すいません…」
「気掛かりな事が残ってる。お前達が相対した鉄屑の怪物とは、どんなのだったんだ?」
「俺が説明してやろう、副隊長。あの怪物は人型の形状で、体は鉄屑で形成されていた」
紀和の説明を聞き、椛は静かに考え込む。
魔術師と関連性のある、【鉄屑の怪物】を模索しているのだろう。
そして、椛の脳裏には魔術師と関連する【鉄屑の怪物】に該当するものは、たった1つだけだった。
「【泥人形】…。─────────────、ゴーレムだな」
「ゴーレム…?」
聞き慣れない言葉に、紀和は首を傾げた。
腕を組み、ゴーレム…、と唸っている様子からは彼が、ゴーレム、という存在を知らない事が窺える。
「魔術師が好んで使役する魔術兵器だ。属性的には六第魔術の1つ、土の属性に該当する」
「ほぉ…。それは初めて知ったな」
「術者の実力、使役の仕方によっては非常に凶悪な魔術となる。覚えておけ」
「了解だ、副隊長」
「さて、次は保護した少女の事だが…」
「カノン、って女の子なら唄と一緒に休憩室にいる」
「うわッ、今まで黙ってた黒雅くんが喋ったッ!!」
「そうか。何で魔術師に追われていたのか、心当たりが有るかは聞いたか?」
「…聞く以前の問題だった」
「どういう意味だ、黒雅」
「あの女の子さ─────────────、記憶喪失だったんだ」