PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 4 ( No.4 )
- 日時: 2010/08/28 02:52
- 名前: すずか (ID: gb5AkW7o)
「ま、適当に宜しく無個性男」
「おう、宜しくな性悪僧侶」
「あら褒めてくれてありがとう」
自覚はあったんだな、流石に。
「第何転送室?」
「35」
「ん、褒めてつかわす」
上から目線で礼を言われた。こいつこの性格でよく僧侶組にいられたな。信心とか信仰とかとはほど遠そうなんだが。
それ以降も言葉の応酬をしつつ、指定の転送室へと到着した。扉を開けると担当の教師が読んでいた書物を慌てて鞄にしまった。だがちらっと見てしまった、エロ本だったろオイコラそこの先公。
「お、おお来たな。あとの二人は?」
「見かけてないっすけど」
「そ、そうか……遅いな……」
取り繕った感ありありの質問に素直に答える。エロ本だったことは黙っておくことにする、同じ男として。
でも隣の奴は女だった。
「あら先生、今何の御本を読んでいらっしゃったの? 是非私にも見せてくださいな」
「い、いや、これは……」
「良いじゃないですの、この名門学園の教師ともあろうお方が拝読している書籍、参考にさせてもらいたいですわ」
こっ、こいつ根っから性悪だ! 猫が鼠をいたぶるようにってこういう時に使うんだな! 今若干恐怖を通り越して感動したぜ!
冷や汗をだらだら流しながら、にんまり笑うリオナと向かい合う先生。ご愁傷様です。
だが、そんな先生にも天の助けが舞い降りた。
「うぃーっす」
「お、か、カルラか!」
だるそーな挨拶と共に入ってきたのは剣士組最優秀生徒のカルラ・ジークだった。
PR
