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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 21 ( No.54 )
- 日時: 2010/05/18 22:34
- 名前: すずか (ID: HccOitOw)
「これ倒しても何もないのかしら? 倒し損じゃないの、ストレスの解消にもならなかったわ」
ブーツについたスライムの体液をその辺の草でガサガサと拭き取りながら、リオナが文句を言う。
「なさげだな。特に何も落ちている気配もない」
ジークが周囲に視線を走らせた後答える。経験値とかも入りそうにない。だってリオナとか踏んだだけだし。踏むだけで経験値が入るのなら俺は延々と空き缶を足蹴にする。
「では進むのです! かむおーん!」
またニーナが勝手に進みだした。取りあえずニーナを見失わない程度に距離を取りながら追いかける。すると、遠くに小さな木製の小屋が見えた。
「家があるぞ」
「本当? 私には見えないから幻覚じゃない?」
何で自分が絶対とか思ってるんだこいつは。
「狩人クラスは他のクラスの2倍ぐらいは視力が良いんだぞ。あの湖の横に見える」
「……湖も見えないな」
「……イクトだけが持ってる便利スキルだなんて、蟻1匹が象をはがいじめにするぐらいあり得ないわ」
「酷い言いようだなリオナ」
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