コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re:    -  青 春 色  〆_ ( No.163 )
日時: 2010/06/08 15:28
名前: そらねノω ◆ZPJ6YbExoo (ID: Vkpu3Lr3)
参照:             !! (∀)___



 — 7話 〆



ガチャ、ガチャン・・・・




鞄の中のものが零れる音がよく聞こえた。はぁ・・・荒々しくため息をつき、物を拾う。
最近はいい事が無い気がするのは気のせいだよな。
ふーっと息を吐き、額に滲む汗を手の甲でふき取る。あぁ、暑いよなと呟き、教科書を机の中へしまいこむ。





ふわりと軽やかな風を感じた。俺はゆっくりと顔をあげ、風の吹いたほうを見ると、





「 ———おはようございます、芳田君 」





優しくも、冷たさを感じる声が上の方から、と言っても余り差は無いが、聞こえてきた。
う゛っ・・・と背筋が伸び、喉の辺りで汗がたれるのが明確に分かる、声をかけていた人物は、今俺が
最も避けていたい相手だった。




「 あ、相沢・・・ 」




相沢は不機嫌そうな表情をして、口元に笑みを浮かべる。俺はコイツの笑顔を見た事が無いが、
あまり笑った事がなさそうな相沢だから、この口元の笑みだけでもレアなのかもしれない。





———だが、
嬉しくて、ただ純粋に笑っているのだろうか、俺に逢えた事が嬉しくて不気味な笑みを浮かべているのか——
その二択だったりすると、多分、いや絶対②番目だろうなぁ、無気味すぎる笑いだしな。
相沢は冷やかだか、美しく濃厚な黒色の瞳で俺をじっと、見つめるのではなく睨んでいる。




「 昨日は変わった電話の答え方で・・・ 」



やっぱりその用件ですか、と言いたかったがそういうと、何だかもっと睨まれる気がして、言うのを止める。



「 えぇと・・・あれはなぁ、植田が・・・ 」



反論・・というより、必死に無駄な言い訳をする・・・女ってのは言い訳しても怒ると面倒臭いんだよな。
だいたい13〜17がそうなんだよな・・・ちょーっと、男子が掃除をサボって、遊んでたりすると、ほうきで頭を叩いたり、
塵取りを腹と頭に投げてくるんだよな、だから男子は女子に逆らったりしないんだよな、復讐とか考えてるだけで、多分。





「 ・・・ふふ、芳田君?植田の話をしているんじゃありませんよ?電話の答え方ですよ? 」



———言い訳させてください。




「 ・・・まぁ、また後でお話しましょうよ 」



俺がそういった直後、予鈴がなる。あぁ、この2分間は長すぎだ・・・
相沢は少し不機嫌そうな表情をしたが、まぁいいでしょうといって自分の席へと戻っていった。



ふぅ、と安堵の息を漏らす俺を見つめている人物が一人———