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第６話『そういうのってアリ！？』


チョコを渡せて一安心していた私。

でも、あの後悪夢を見ることになるなんて考えもしなかったんだ。


その日は、私たちのクラスだけ研究授業で５時間目があった。

視聴覚室に移動して、英語の授業をすることになっている。

視聴覚室について、自分の席に座ってボーっとしていたら、前に座っていた航太がいきなり

「ねえ、好きな人ダレ？」

と聞いてきた。

私はものすごく焦った。

本当だったら、“航太だよ”と返したかったけど、絶対ムリだ。

なので、とりあえず

「航太は？」

と返した。

「じゃあさ、クラスだけ教えてよ」

航太からはそう返ってきた。

私はノートの１番後ろのページにカラーペンで小さく「Ｄ」と書いた。

実はその紙、今も残ってるんだ。

そしたら、航太も自分のノートに「ｍｅ　ｔｏｏ」って書いたんだ。

で、にっこり笑ってた。

「え〜？ダレ〜？」

そう聞いたとたん…

—キーンコーンカーンコーン—

なんてタイミングが悪いんだ！

チャイムが鳴ってしまった…。


“航太は誰が好きなんだろう？”

授業中、ずっとそんなことを考えてしまった。