コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 裏表Love Fight! +実話+ ( No.126 )
- 日時: 2010/06/12 14:21
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: uRjlitq/)
- 参照: 「好き」と言われることが どんなに幸せか感じたい(by.NAO
第七十七話『眩しい姿』
次の日。
「依麻ーっ」
突然、絵里那が私の元へ駆け寄ってきた。
絵里那とはクラスも離れたし、五組と一組……なので関わりも全然なかったので、全然会っていなかった。
私は突然の出来事に、少し戸惑う。
「依麻、まだ怜緒の事好きなの!?」
「……え」
更に戸惑う質問。
なんでいきなりそれを……。
私が絵里那から目を逸らしながら「さ、さぁ」と言うと、絵里那は私の肩を掴んだ。
「ひぎっ」
「まだ好きなんでしょ!? 姫吉のこと」
「え、ええええ」
「頑張って! あ、そういえば姫吉ねぇ、152センチなんだって!! 一年生の時より大分伸びたよね〜」
「……え?」
私は更に目を見開いた。
怜緒が152センチ……ですと?
私 と 同 じ 身 長 じ ゃ ん
「わ、わた」
「綿?」
「私も152……」
「おぉっ!? まじでー!? ——んじゃあ姫吉クンという彼氏と頑張って〜!!」
「え、ちょ、おぉい!」
絵里那さん、何か誤解してません?
ていうか、怜緒が私と同じ身長なんてびっくりした……。
一年生の時の怜緒は、望とまったく同じ……だから、147くらいでしょ?
で、現時点の望の身長は148。
でも怜緒は152ってことだから——……。
「……うひょ」
怜緒は今が成長期!?
声も低くなったし……。
そう思ってると、ちょうど怜緒とすれ違った。
「……」
今すれ違うと、目線がほぼ一緒だ……。
どうして今まで気づかなかったんだろう?
私はそう思いながら、教室へ戻った。
*昼休み*
「あ、馬鹿だ」
廊下を歩いていると、望と怜緒と遭遇。
そして望の「あ、馬鹿だ」という一言。
「うざいし! お前が馬鹿だ!」
私はそれだけを望に言い残し、去った。
怜緒と望はジャージ姿だった為、四組は五時間目に体育がある。
よっしゃ、窓から観覧出来るぜ!!
そう思っていると、
「何が美優奈よーっ」
城沢が、こっちに向かって怜緒を押した。
怜緒は私の近くで壁にぶつかる。
うひゃひゃ、びっくりした……!
ていうか、美優奈?
四組の中沢美優奈?
え、怜緒って美優奈が好きなの?
「……?」
なんだか、疑問が残ったけど……。
とりあえず、放っておこう。
*五時間目*
「あひょ」
やってきました、五時間目!!
四組の体育!!!
三組と四組は、外で陸上競技大会の練習している。
そういえば、七月になったら陸上競技大会があるのか……。
私はそう思いながら、目で怜緒を追っていた。
**
あっという間に、五時間目が終了——。
私は結局、ずっと怜緒を目で追っていた。
いやぁ、目の保護でがんす。
「……あ」
ジャージ袋を持った怜緒と望が、グラウンドを歩いていた。
私が窓から身を乗り出すと同時に、二人と目が合った。
「……っ」
怜緒はじーっとこちらを見ていて、望はジャージ袋を振り回している。
なんだか恥ずかしくなって、私は自分の席についた。
君の姿が、眩しく見えた。
太陽の光が、教室を照らした瞬間だった。