コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 嫌いに、なれたら +実話+ ( No.131 )
- 日時: 2010/06/12 16:34
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: uRjlitq/)
- 参照: 「好き」と言われることが どんなに幸せか感じたい(by.NAO
第八十話『宿泊学習』
六月九日——……。
綺麗な青空に、眩しい日差し。
とうとうやってきました、宿泊学習!!
「荷物重っ! 暑っ!」
「ねー、暑いし重いよね」
私は恵と一緒に、小さく文句を言いながら重い荷物を運んでいた。
「——おーい、早くしろ! あと一分だぞ!!」
「一分……?」
「皆もうグラウンドに並んでいるぞ!!」
「え」
私と恵は、お互い顔を見合わせた。
そして時計を見ると、七時二十九分。
集合時間は、七時三十分——。
「……どぇぇぇぇぇ!!!!」
私の叫び声と共に、出発集会が始まった。
**
「……っはぁっはぁっ……」
なんとかグラウンドに到着……。
綾は「依麻ーっ!」と手を振り、皆は私に注目して……恥ずかしい。
「……!」
見れば、学年代表が集まっている所に——。
怜緒が居た。
怜緒はこっちを見て「遅刻したコイツ」みたいな顔をしながら、そのまま私から視線を逸らした。
そして、お目当ての怜緒の私服はと言うと——……。
学 校 の ジ ャ ー ジ
中には私服の水色のTシャツ。
しかもサッカー部の……。
え? ええ?
学校のジャージって、アリ……なの?
「……」
な、なんか驚いた……。
似合っててかっこいいからいいけどさ。
私服が見たかった……なぁ。
私は心の中で、そう呟いていた。
**
バスに乗って一組と二組と三組男子、四組と五組と三組女子に別れて——。
カヌーとものづくり体験をした。
怜緒たちのクラスとは正反対の活動だったので、怜緒に会う機会があまりなかった。
唯一会ったのが、昼食の時——。
怜緒と望と軽く目が合ったことだけだった。
その時に気づいたのが、怜緒と望の服装がまったく一緒(中のサッカー部のTシャツも)だという事だ。
お前らは双子か!!
そう心の中でツッコミを入れてみた。
——そして、現在にあたる。
今は宿泊先の多目的ホールで、出会いの集いという集会をやっている。
この集会の司会は、なんと怜緒!!
私はドキドキしながら集会に参加していた。
「——では、これからベッドメーキング。そして、一組、二組、三組は夕食の時間になります。その後に学年レクが七時から始まります」
先生がそう言って、皆それぞれの部屋へ向かった。
あぁ、夕食時間も四組に会えないのか……。
私はそう思いながら、自分の部屋に入る。
「……意外に広い」
私は部屋を見渡して、そう呟いた。
緑色のカーテンがついていて、なんか病院のベッドみたい……と一瞬思ってしまった。
「私この左の奥のベッド!」
「じゃあ私右〜」
「じゃあ私ここね!」
皆それぞれベッドの場所を選び、私は左の奥のベッドを選んだ。
……あ、ちなみに部屋のメンバーは、琉佳・玲於奈・亜美奈・私です。
「じゃあ、ベッドメーキングも終わったし、食堂に行こうか」
室長の玲於奈の指示に従って、私たちは食堂へ向かった。