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Re: 嫌いに、なれたら +実話+ ( No.140 )
日時: 2010/06/13 02:33
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: uRjlitq/)
参照: 「好き」と言われることが どんなに幸せか感じたい(by.NAO

第八十五話『小さな贈り物』


**


午前六時半——。
私たちは、食堂でご飯を食べていた。


「ふぁぁ……」


結局、あの後も一睡も出来なかった。
これで、オールナイト決定……ってわけだ。
欠伸は出るけど、不思議と眠くないのは何故?


「ぬ……」


今日は動物園に行くのか……。
なんか、昨日のことがあったから憂鬱だな。
そう思いながら食器を片付けていると、


「依麻っ!!」
「……げ」


聞き覚えのある声に、私は思わず声を漏らしてしまった。
私を呼んだ声——。そう、それは和美と舞夜。
昨日の出来事の首謀者だ。


私は軽く警戒しながら、二人を見た。


「な、何……?」
「姫吉の髪の毛!! 頑張って入手してきたんだよー?」
「えっ」


舞夜がどこからか取り出したのは、小さな袋。
その中に、一本の小さな髪の毛が見えた。
——どこから入手したんだ、そんなもの。


「い、いらない。なんか呪われそう」
「いいからもらいな!」
「ギャ」


無理矢理ポケットにねじ込められ、私は抵抗することが出来なくなった。
ひぃぃ、二人の権力恐るべし……!!
私は両手に物を持っていたので、捨てるにも捨てれなかった。


「……」


ここに捨てても、なんかカバンの中とかに入ってそう……。
捨てたはずの髪の毛が、増量して現れる……ってね。
って、いつの間にホラーになったんだ!!


私は一人ツッコミをしながら、食堂を出た。