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Re: 嫌いに、なれたら +実話+ ( No.150 )
日時: 2010/06/15 22:59
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: uRjlitq/)
参照: 塚淌果淦弊折斌淦! 岶探牢弊折斌淦!♪(by.ひょっとこ←

第八十七話『怜緒の私服』


「あー……、疲労が溜まっただす」


宿泊学習の次の日——。
今日は、学校は休みで金曜日!!
なんか、あの日以来全然疲れがとれない。
むしろ、考えすぎて溜まってる……。


私はあくびをしながら、恵と塾へ向かっていた。
いつもなら足取りが軽い塾。
けど、宿泊学習の事があって以来、怜緒と顔があわせづらい。


私は念じながら、塾のドアを開けた。


「どうか会いませんように!!」
「——依麻、七時三十分から姫吉の名前あるよ〜」
「……え」


おうまいがぁぁ!!
なんで今日に限って居るんだ!!
……まぁ、私はその前に帰れるから運悪くなければ会うことはないだろうけど——。


運が悪ければ、確実に会える。
——それだけは、なんとか避けたい。
うん、気まずいんだ。


そう思いながら席に着くと、


「「あ」」


斜め後ろの席に居た、続海とハモった。
続海もここの塾なの!?
そう思いながら見ていると、続海は私を睨みながら軽く笑った。


「……うぅ」


なんだか、今日は会いたくない人たちが集まってる気がする。
あぁ、今日を恨むよ私は!!


ま、まぁとりあえず怜緒と会わなければいいのだ!!
そう思いながら、バックから筆箱を取り出した。


**


「——恵、帰ろ〜!!」
「うん!」


七時すぎ。
私と恵は授業が終わった為、塾の玄関へ向かった。
あぁ、なんとかここまでは怜緒と会わなかっ……、


「(放送禁止用語)」
「——……あ」
「あ」
「「「……」」」


靴を履いたと同時に、放送禁止用語が聴こえてドアが開いた。
そして、黒い塊……いや、どんぐりと目が合った。
たちまち広がる沈黙——。


皆さん、ここまで言えばわかるだろう。
……そう、最後の最後で怜緒と望と会ってしまったのです……。


「……」


怜緒は私を見ないように通り過ぎ、靴をしまった。
望は私を見ながら笑っている。
私はとりあえず、動揺しながらも「ビビッた」と呟く。


「……っ」


ヤバイ、どうしても怜緒の方に目が行っちゃう……!!
うひゃあ、そういや怜緒の私服始めてみるけど——……。
黒いかっこいいTシャツに、緑色のチェックの服を腰に巻いて……!!
怜緒によく似合う緩い黒いズボンをはいていた。
ぎゃあ、かっこいい!!
意外におしゃれ!!


そう思いながら、怜緒に目を奪われていると——。


「——ねぇ、正座した!?」
「した」
「してねぇし」
「私、あの後めっちゃ爆睡したさ〜っ」


美 里 奈 が 怜 緒 の 元 へ 来 た
そして、美里奈は笑顔で怜緒と話す。
怜緒も軽く笑いながら「馬鹿だからだろ」と言い、タイムカードを入れた。


「…………」


美里奈にもそんな笑顔、向けれるんだね。
ねぇ、私にもその笑顔を向けてよ。