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Re: 嫌いに、なれたら +実話+ ( No.244 )
日時: 2010/06/25 20:35
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: uRjlitq/)
参照: そんなひどい事は聞きたくなかった by.カノンロック-失恋疾走曲-

第百四話『仲直り?』


ただ好きなだけなのに、


恋愛って、どうして難しいんだろうね?




**


テストが全部終わり、給食。
なんだか、あの手紙を渡されてからテストどころじゃなくなっていた。
解答用紙を見つめても『死ね』『近寄らないで』『だいっきらい』『デメキン』という言葉しか、頭に浮かんでこなくなっていた。


お陰で、テストはボロボロの惨敗ですよ。
ちくしょう。


「——依麻」


力なく廊下を歩いていると、和美と舞夜に呼び止められた。
げ……、めんどくさいのに会ってしまった。
そう思ってると、和美に腕を掴まれた。


「依麻、ちょっと来て!」
「え、ちょ……」


和美に引っ張られるがまま、向かう先は女子トイレ。
——これは、定番のトイレに呼び出して虐める……っていうパターンでは!?


「依麻……、あのさ」


何おう……っ!!
そっちがその気なら、私だってやってやる!!
私は素早く構えた。


その瞬間、舞夜が口を開いた。


「私たちの誤解だった」
「……へ?」


構えていた拳は、一気に緩まった。
な、何? 誤解って——。


「この手紙見てわかったよ。本当の真の犯人は、夢々ちゃんだって」
「は、い?」


ちょっと、話が読めないです。
何が誤解?
そして、真の犯人?
夢々ちゃん?


和美はポケットから、さっき望に渡したはずの怜緒宛の手紙を出した。
な、なんで持ってるんだこの人……!!


「……ここに書いてあることで、今回の話が読めたよ。私たち、ケンカ売る相手を間違ってた」
「え……。——ていうか、なんで二人はその手紙を……」
「望と姫吉が読んでて、見せてもらった」
「なぬ」


すぐ見せるんだな、あいつ等……。
まぁ、今回の手紙は誰が見てもいいように書いたんだけどさ。


なんか、怜緒へ渡す手紙はいっつも違う人が持ってる気がする。


「姫吉に『いらないからあげる』って言われた」
「え」


い、いらないだと……?
人が一生懸命書いた手紙を!!
じゃあ、私だってあの悪口まみれの手紙いらんわ!!


「……依麻、だから仲直りしようって思って」
「ごめんね、間違えて」
「あ、いや……。私こそ、すみませ……んでした……」


なんか、敬語で謝っちゃったよ。
ていうか、こんな簡単に仲直りしちゃっていいのかい?


私はそう思いながら、二人の顔を眺めていた。