コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 嫌いに、なれたら +実話+ ( No.323 )
- 日時: 2011/01/25 20:32
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: A2yHVZ/p)
- 参照: ラルクのhydeかっこいいよね←
最終話
皆に別れを告げ、自分の気持ちにも別れを告げて。
学校を出て、私はおばあちゃんの車に乗った。
「……」
車が動き出し、後ろを振り返る。
グラウンドが視界に入り、サッカー部が目に入った。
しかしすぐ学校が遠ざかり、私は少し寂しくなりながらも前を向いた。
「……はぁ」
新しい家につくまで、まだまだかかる。
私は小さく溜息をつき、もらった色紙を見た。
『今まで本当にありがとう!
依麻と一緒にいて、楽しかった!!
依麻ぁ〜……、転校しても元気で頑張ってね☆
琉佳より』
『今までありがとう!!
依麻がいてくれて、本当に楽しかったよ〜!
違う学校に行っても、元気で頑張ってね!
玲於奈』
『二年になって、あんまり話せないってか話せなかったね(笑)
でも話した時は面白かったね。特に○吉怜緒さんのね…(笑)
だけどもう話したりできないけど、我々のことは忘れないでね。
なるべく……○吉君は忘れないであげてね☆
本当に今までありがとう^^
裕士』
『今までありがとう!
低○費ハ○ジとか面白かったね。
テストは俺の勝ちだから!笑
まぁ俺の頭には勝てないと思うけど!!
転校しても頑張れ。
駿二より』
『今までありがとう。
違う中学校行っても頑張ってね。
続海』
『今までありがとう!
あっち行っても頑張れ!!
凛』
「……っ」
皆の色紙の言葉が、胸に沁みた。
それと同時に、堪えていた涙が出てくる。
短い間だけだったけど、皆と一緒に行った宿泊学習。
絶対に、絶対に忘れない。
「……っ、」
本当は、転校したくない。
本当は、皆と一緒に居たい。
最後になって、このクラスの良さがわかるなんて。
怜緒とも、本当は離れたくない。
片想いでもいいから。
遠くから見ていたかった。
想っていたかった。
「……依麻……」
お母さんが心配そうな顔で見ているが、私は顔を隠して声を殺して泣いた。
本当は、なんて思っていても。
もう戻れないんだから。
これが現実なんだから。
もう前に進むしかないじゃん、依麻。
今は苦しいけど。
悲しいけど。
忘れられないけど。
皆と過ごせて、よかった。
刹那の皆に、出会えてよかった。
怜緒。
流。
望。
森野。
城沢。
和美。
綾。
琉佳。
玲於奈。
駿二。
裕士。
凛。
続海。
皆、ありがとう。
皆、大好きだよ。
私、前に進むから。
もう、振り返らないから。
——幸せになってね。
大好きだったひと。
*君想華* END