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Re: Break Youth +実話+ ( No.51 )
日時: 2010/05/21 21:44
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: MT1OWC7F)
参照: 想い続けてればきっと叶うから そうだよね(by.STEADY

第五十七話『逃避行』


離婚、りこん、リコン——。
地獄屋敷、じごくやしき、ジゴクヤシキ——。
鬼婆、おにばば、オニババ——。


「……ぐあああああ」


ずっと、その三つの言葉が頭の中をリピートしている。
何なの、この急展開!


「……まためんどくさいことになりそうだ」


私は、ため息をついた。
なんだか家に帰りたくない……。
あぁ、逃げたい。
この世界から逃げたい。


現実から、目を背けたい!!!


——そう思っているうちに、時間は止まらず、ゆっくりゆっくりと秒針は進んでいった。


*放課後*


「……」


いやだ、帰りたくない。
足が鉛のように重い。
私は俯きながら、学校を出た。


「……あー……」


足は止まらず、家に向かって進んでいく。
なんだか変な胸騒ぎがとまらないよ。


家に着いたら、まず荷物をまとめて……。
そして、地獄屋敷へ向かい……。
このまま鬼婆と同居生活? ……嫌だ!!!


私は、複雑な思いを抱えながら家へと向かった。


*家*


「依麻、おかえり」
「……ただいま」


家の玄関を開けると、大きな黒いバックがあった。
あぁ、本当にこれは現実なんだなぁ……。
本当に、離婚するかもしれないんだな。


「依麻も早く荷物まとめて」
「うん……」


私は家の中に入り、自分の部屋に向かう。
制服越しの体には、全身冷や汗が伝っている。
あぁ、なんか生きている感じがしない。


「依麻、もう荷物まとめた」
「ちょ、早、まだだってば」


あぁ、なんか憂鬱だ……。
とりあえず、バックにつめれるだけ詰めよう。
必要最低限のものを——。


「……」


地獄屋敷に向かう前に、自分に負けてちゃだめだ。
頑張らなきゃ、前向きに行かなきゃ——。


私は荷物を持って、外に出た。