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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: Break Youth +実話+ ( No.67 )
- 日時: 2010/05/25 21:25
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: MT1OWC7F)
第六十四話『過ぎ去る波乱?』
*地獄屋敷*
「……」
なんか、今日は結構怜緒の姿を見れた気がする。
昨日転校するって決意したばっかりなのに……。
こんな調子じゃ、ダメだ。
別れが辛くなる。
出会いがあれば、別れもある。
それは人生の中の、宿命でもある。
君と出会って、一年がたった。
まだ、もう少し思い出を増やしていきたいけど——。
私の宿命は、変えられないんだ。
私の運命は、変えられないんだ。
私の恋は、本当にここで終わりを告げるんだ。
——そう思ったら、なんか悲しいね。
私はため息をついた。
そのとき、
「依麻」
「うへっ!? ……びっくりした、何?」
お母さんが、突然背後から現れた。
気配消すの上手いなぁ、この人……。
そう思ってると、
「離婚はなくなった」
「離婚はなくなったんだ、へー…………って、ええ!?」
離婚はなくなった、ですと!?
私は思わず目を見開いた。
今度こそ、本当に離婚かと思ってたのに……。
……待てよ。
と、なると……?
「だから、転校もしなくていいよ」
「え、あ、……うん」
やっぱりそうか。
嬉しいはずなんだけど、ちょっぴり複雑な気分。
せっかく昨日、頑張って決意を固めたのになぁ……。
「……じゃあ、そういうことだから。まぁもうしばらくはここでお世話になるわよ」
「ういうい」
お母さんは軽くため息をつきながら、去っていった。
私も軽いため息。
まぁ、これで少しは一件落着?
転校もしないし、結果オーライってことでいいか!
しかし、一難さってまた一難。
私、三上依麻には更なる波乱が訪れることを——……。
まだ知らなかった。
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