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Re:  ・Cheryy・ —2つの果実— ( No.51 )
日時: 2010/05/17 19:41
名前: 香織 ◆H9YqiiQtJw (ID: NOphWmYz)
参照: http://happylovelife612.blog27.fc2.com/




第59話




 帰宅途中、同じクラスの一橋さんをみかけた。一橋さんは、背が高くて運動ができる女の子だ。
 クラスのみんなの、憧れでお姉さん的存在でもあった。
 少し話しかけにくいので、私は絵磨と亜由奈と歩きながら、追い抜こうとした。


 「あ、七瀬さん、三上さん、二葉さん!」



 一橋さんが、笑顔で私達に近づいてきた。私は「一橋さん……」と小声で呟く。
 正直いってすごく驚いたし、まさかあちらから話しかけてくるなんて、思ってもいなかった。



 「ねぇねぇ! 七瀬さんに聞きたいことあるんだけど、いい!?」



 一橋さんは、好奇心旺盛のようで、瞳をキラキラ輝かせながら、私にそういった。


 「いいよ」
 「……じゃあいうよ! あのさ、三井君と付き合ってたりする?」
 「えっ」



 唐突すぎる質問に、思わず声をあげる。なんで……私があんなやつなんかと!? そんなわけないじゃん。


 「えっ……付き合ってないけど……なんで?」
 「いやあ、仲良いからさー……七瀬さんが、三井君をすきとか!」


 私が優志を好き……って、そんなこと……。優志の顔が、ふと思い浮かんだ。
 一橋さんに「そんなわけないじゃん」っていおうとした。
 けど、何故か言葉に出せなかった。なんというか……否定しきれなかったから。



 「……あーごめんね、急にこんなこときいて」
 「い、いいよいいよ全然!」


 一橋さんは、にっこりと笑うと、そのまま帰っていった。





 少しだけ、少しだけ、優志がきになっていた。