コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ・Cheryy・ —2つの果実— ( No.116 )
- 日時: 2010/06/01 18:21
- 名前: 香織 ◆r/1KAORIEk (ID: ZclW4bYA)
- 参照: http://happylovelife612.blog27.fc2.com/
第62話
「ふぉおおおおおおおおお!!」
「……どうした、香織」
「ついに、崩壊しはじめたか」
七瀬香織、只今暴走中!!
……なんでかって? いやあ……そりゃあ……その……。
皆さん、お久しぶりです!!
ずっと放置してましたー、なはははは。
「とりあえず香織〜……早く学校行こうよ」
「そうだよ、遅刻するよ?」
「早く、先輩!!」
そういって、壊れた私に話しかけるのは、絵磨・萌・来奈。
私はやっと我に返って、ハッとなって、頭をぽりぽりかいた。
「あっ……ごめん」
「いこ〜」
——はあ。
今日から6月、世間では今日から夏服!! 6月といえば、鬱陶しい梅雨!
元気だしていくぞぉおおおお!!
「あ、あのさーきいてー」
会話のない空間で、そういったのは萌。私たち3人は「何々!?」と、萌に顔を近づける。
萌は「う」と声を漏らすと、2・3歩後ずさりして、口を開いた。
「あのさ……昨日ウチ、2組で聞いちゃったんだよね〜……。
寺田沙理衣が、三井君にフラれたって、噂」
へえ……寺田さんが、フラれたのかあ……。
ん……?
えっ!? ま、まじですかぃ!?
「それは本当っ!?」
私は萌の肩をつかんで揺らしながら、叫んだ。萌は「多分ねぇ〜」と、呟く。
私はようやく、手を離したが、興奮しっぱなしだった。
ん……でもなあ……まだ油断は禁物じゃぞ。
これは、単なる噂なんだからっ!!
もしかしたら、聞き間違いとかゆー可能性もある。
……でも、萌は結構聞き取り能力もあるし、なあ……。
誰かがいってたことは、間違いないだろう。
でも……本当だったら……うれs……——!!
「嬉しくない、普通普通普通、どうでもいい!」
私は教室にはいると同時に、呟いた。
「なにがどーでもいいの?」
「んあ……あ、亜由奈・諒香・真子・秋音おはよ〜ん」
私は、4組の友達に挨拶をした。4人は「はよぉ」と、返してくれた。
そして、席に座ると同時に、寺田さんをチラッとみる。
……あー……まあいいや、もうしらん!!
寺田さんが優志にフラれたからって、こっちには関係ないじゃん!!
どうでもいいよーどうでもいいよーどうでもいいy……——
「げふっ!!」
「なんか元気ないっすね〜かおりん」
そういって私の頭を軽く叩いたのは、秋音。
秋音は、見た目は根暗で、休み時間はいっつも本を読んでいて、第一印象は「暗い子」と
思っていたけど、本当はすごい面白い子で……まあ、オタクなんだけどねえ……。
「あー……ウチ、宿題忘れた」
そういって、近くにいってやっと聞こえる範囲の声でいったのは、真子。
真子とは、小学校は一緒で、中学では初めて同じクラスになった。
天然パーマで、眼鏡をかけていて、背が低い。
この子も、第一印象は、暗い子だったなあ……。
「うちもやってなぁい」
そういって、おどけるのは諒香。
おっとりしてて、天然で、すっごい優しい子。まあ、怖いときもあるけどね……。
まあ、4組の私のグループは、5人中3人が文化部で、2人は運動部なんだお。
私と亜由奈が運動部ねー。
「あはは、うちもだよ、なっかまー」
ってか、わざとやってこなかったんだけど。
そうやって、ぐだぐだしているうちに、チャイムが鳴った。
**
「香織〜」
休み時間、私の名を呼ぶのは、絵磨。
私は「えまぁぁぁ」と叫びながら、絵磨のもとへいった。
「どしたの?」
「あのさー」
絵磨は突然、私の耳元に近づいてきた。……ん? 秘密話かね。
私はそっと耳をすませる。
その時は、周りの雑音なんて——
全く耳にはいらなかった。
「 今がチャンスだよ 」