コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ・Cheryy・ —2つの果実— ( No.579 )
- 日時: 2010/07/31 22:44
- 名前: かおり、 ◆r/1KAORIEk (ID: ZclW4bYA)
- 参照: http://happylovelife612.blog27.fc2.com/
第84話
自転車でカラオケ店へむかうと、すでに入り口前には絵里那がいた。絵里那の隣にいるのは、美里奈と知らない金髪ギャル、そして以下にもチャラチャラしてそうな、茶髪、赤髪、金髪、銀髪の男子がいた。皆、こっちにむかって手をふっている。
私はかるく会釈すると、みんなと一緒にカラオケ店のなかにはいり、個室にはいった。そして、自己紹介を含め、会話すること10分。ようやく、金髪男子が歌い始めた。
はあ〜……はっきりいって、こういうチャラチャラしたやつ、タイプじゃないんだよなあ〜……。別に彼氏作りたくて、きたわけじゃないけど、ちょっと期待しちゃうよねえ。
私は運動神経のいい、優しい黒髪の短髪か坊主頭の男の子がすきなんだよ!! とおもいながら、皆がカラオケでノッてるなか、私は1人、面白くないといわんばかりに、食べ物のメニューに、目を配っていた。
こういうのって、明らかにコンパで浮くタイプだよね。まあいいんだ、ふふ、あははは。
「ねえ香織、なにたべんの?」
そう聞いてきたのは、意外にも美里奈だった。私は吃驚して「えっ!? まだきまってないよ!?」と、若干大声をだしてしまった。美里奈は、軽く笑うと「私もまだ〜」と、返してくれた。そして、聞いてもいないのに、話をはじめた。
「あの金髪の女の子はね、あたしの昔の友達なの。引っ越す前に幼稚園が一緒でさ〜。その後も何回か、連絡とりあってたんだけどね。
偶然にも、隣町の中学にいくことになったから、今では結構あったりもしてるんだけど。
あたし、森野と別れたんだよ。だから、すっごい彼氏ほしくて!! で、そのことをあの子にいったら、このコンパ開いてくれて」
美里奈は、延々と語りはじめた。私は興味をもち、相づちをうちながら、きいた。
「そうなんだ〜……森野と別れたんだっけ……」
「あたし、まだ森野のこと好きだけど、あの人は、あたしになんか、興味ない気がして。
だったら、あたしなんて……っておもって、自分から別れ話をだしたの」
「そんなことないよ」といいたかったけど、いえなかった。美里奈は、また話をはじめた。今度は、不機嫌そうな顔になって。
「それにさ、一時期優志と愛可と、行動してたときあったじゃん? あたしが、森野と別れた時、そのこといったらなんていったとおもう?」
「さあ……」
「愛可たちがラブラブだからどうでもいい、俺らが幸せなのに、そんな話持ち出すな、だよ、酷くない!?」
え……なんじゃそりゃ、超最低じゃん。私も不機嫌な顔になって「何それ意味不だね!」と、また大声をだした。美里奈は「でしょ〜」といい、また話し出した
「で、あたしムカついたから、こういってやったんだ。『友達の不幸がどうでもいいとか最低だね、この人でなし!」っていって、あのグループ抜けた。
それからさ、なんか見せ付けるように、すれ違ったら抱き合ったりするし、わざと大声で『ラブラブだもんね〜」とかいったり。
あいつら、見返してやりたいんだよ!!」
そんなことがあったんだ……。あの2人は、どこまで最低なんだろう。でもなんだか、美里奈にも、こういう普通なところがあるとしって、親近感をかんじた。美里奈は、普通の女の子だ。
「それはつらかったね……」
「うん……香織も酷いことされたでしょ? あたしもなんか混じってたし、ごめんね? あのとき」
美里奈は、真剣な目で私にそういった。これは、嘘をついているように、とても思えなくて。
「ううん、全然いいよ! それより、カラオケたのしも!」
「うん!」
**
数時間がすぎて、やっとカラオケ店からでてきたのが、午後5時だった。ちょっと遊びすぎなきもするが、学割でフリータイムだったので、料金は安かった。
「ねえ香織ちゃん……」
一つ気に食わないことがある。それは、さっきから茶髪男に、やたらと話しかけられることだ。私は、茶髪男に目もくれず「何?」とかえした。
「メアド教えてよ」
……なんだか断ったら怖いので、一応メアド交換した。そのあと、絵里那と美里奈のもとへいこうとしたが、いけなかった。
絵里那には赤髪男、美里奈には銀髪男がついているからだ。ちなみに、金髪ギャルは、金髪男と一緒にいる。
「……ねえ、香織ちゃん」
「何!?」
ついぶっきらぼうな返事をしてしまった。まさか、こいつの口から、とんでもない言葉がでるなんて、知る由もなく。