コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re:  ・Cheryy・ —2つの果実— ( No.732 )
日時: 2010/08/21 16:40
名前:  かおり、 ◆r/1KAORIEk (ID: ZclW4bYA)
参照: http://happylovelife612.blog27.fc2.com/




 第92話




 蝉の鳴き声が、最近聞こえなくなったように思う。夏休みもあと10日ほどで、終わってしまう。
 いつもだ、この季節ってなんだか嫌な気分になる。……宿題がなかなか、終わらない。

 「ぎゃー!! 宿題とかうぜぇー!!」

 私は家で1人、奇声をあげながら、宿題にとりかかっていた。ワーク類は全部終わった。作文とか、自由研究とか、めんどくさいことが、待ち構えている。

 「はやく、終わらせろよ、ったく」
 
 既に宿題を終えている、龍夜が私を見下すかのような、視線をむけてきた。私は「うるさい!」というと、机にぐったりと、伏せた。
 
 「もう1時間以上やってるから、疲れたー。ちょいきゅうけーい」
 「おい!!」
 「……あと10日あるじゃーん、ねぇ」
 「明後日、登校日だろ」

 ああ、そうだった。

 「登校日、休むかも」
 「おいおいおい……」

 龍夜はさすがに、呆れたのかもうなにもいわなくなった。そのときだ、携帯の着信音がなって、私はとっさに携帯を開いた。……絵磨だ。

 「もっしー!! 香織だよん」
 「あ、香織……絵磨だよ! あのさ、よかったら今から遊ばない?」
 「え?」

 私はくるっと、振り返って、机の上にある宿題たちとにらめっこした。しばらくして、絵磨に「いいよ」というと、ゲームセンターで会う約束をして、電話をきった。気分転換にはいいよね!!