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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- プロローグっ ( No.1 )
- 日時: 2010/05/31 22:03
- 名前: @遮犬@ (ID: /HSQ8CwV)
「この臆病者っ!」
そうだ、俺は臆病者だ。そしてそれの何が悪い?
昔から俺はいじられるタチがある。これはもう体質というしかないのか。
中学の頃、俺はバスケ部だった。チームのみんなから信頼され、スポーツ推薦も余儀なくされた。
だがしかし。この部にはいわゆる不良もどきがいた。
俺の体質はいじられる体質。決まってちょっかいをかけられた。その程度なら軽く無視をして過ごした。
それにこんなやつらでも一緒に今までやってきた仲間だった。だから悪い奴じゃないと思っていた。
だが、ある日。その不良もどきたちが他校とケンカを起こしたのだった。そのせいで・・・そのせいで、
決まっていた全国への道をも閉ざされた。
理不尽すぎるだろ。勝手すぎるだろ。ただただ呆然と俺は天井を見上げた。コートの中で。
その時やつらがきた。また俺にエスカレートしたちょっかいを出しにきたのだ。つまり、ケンカ。
俺は手を出すことができなかった。なんでだろうな。信じていたものが、あっさりと裏切ったような、感覚
そのケンカのせいで俺は腰を痛め、十分に今までのプレーが出来ることができなくなった。
俺のケガが広まると途端にいらない人間だと周りは切り捨てた。
チームの仲が良かった部員からは臆病者と罵られ、
スポーツ推薦を誘っていた人たちはケンカをしたということだけで俺を見下した。
父親はすごくマジメな人柄で、俺と父親は反発した。そして、家出したのだった。
そんな俺も今、高校へ向かう坂道を登っているところだ。今日から高校1年。俺の新しい3年間が始まる。
あの日以来、バスケットボールは触っていない。触りたくもない。あの日々は俺の胸へ一生残り続ける。
仲間というものを、信じれなくなった俺に、
この学校は、一体
何を、もたらすのだろう。
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