コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

第25話:このメンバーで大丈夫か!? ( No.108 )
日時: 2010/07/08 14:34
名前: 遮犬 (ID: SmzuliUF)



もうそろそろ待ち合わせの場所につくはずだ。

今は丁度集合まで5分前ってところだ。まあこれなら怒られないで済むだろう。

ああ、そうそう。夕姫には一応言っておいた。

『さぁーっ!明日は思いっきり練習するわよーっ!』

いよいよ劇の練習に歌の練習なども大詰めになってきて張り切っていた夕姫に俺は

『あ、ごめん。俺明日用事があるからいけない』

『・・・ナメテンノカ?』

『いや、なんでカタコト?どうしても抜けられない用事があるんだよ』

『不二家のアイスを食べにいくことかーっ!!』

『そんなことじゃねぇよっ!それはお前の願望だろうがっ!一人で行って来いっ!』

『お前が一人で行って来いっ!ボケッ!!』

『なんでそこまでお前にキレられないといけねぇんだよっ!とにかくっ!明日は来ないからなっ!』

『了解!逝って来い(クイッ)』

『親指を下に下げるなっ!なんだその顔っ!その悪に染まってる顔はっ!』

・・・とかなんとかいう口論の末に了解を頂いた。全くアイツを相手にしていると本当にしんどいな。

普通に歩いて目的地へつくといきなりの怒声が鳴り響くことになった。

「おっそ〜〜いっ!!!何してんのよっ!」もちろん怒声を放ったのは紗希である。

「遅いって・・・一応集合時間に間に合っただろ。ほら、5分前だし・・・」

「私はもっと早くに来てたわよっ!そこは待たせてごめんとか謝るのが常識でしょっ!」

「あぁ・・・なら、ごめん」

「感情がこもってないんだけど?」紗希の手がだんだんと恐怖そのものに変わっていっている。

「すみませんでしたぁっ!!」俺はすかさず頭を下げて謝った。・・・弱いなぁ〜俺。

「ていうか・・・紗希、お前私服?」

紗希の姿は制服姿ではなく、普通の普段着のようなものだった。

なんだかんだいっても美少女である紗希は制服姿とは一変し、私服だと新鮮みがあってかなりいい。

対する俺は普通に制服。殺風景ですまない。

「そうだけど?何か文句あんの?」

「ないよっ!ないからその握り拳を落ち着かせてくれぇええ!!」

それにしても似合ってるとは思う。俺は服にもうるさくはないので説明はできないけどな・・・。

可愛い、とはいえる。間違いなく。今改めて思うと紗希って結構可愛くてモテるんだろうなぁ・・・って・・・

「・・・何ジロジロ見てんのよっ!このボケッ!!」ゴスッ!と俺の腹へ蹴りが炸裂。胃が吹き飛びそうだ。

俺は腹をさすりながらもようやく声を口から搾り出す。

「あのさぁ・・・確か、助っ人とかなんとかいってなかったか?」

「いってたわよっ!ボケッ!黙れ!もうすぐ来るはずなんだけど・・・」

「なんでそこまで怒ってるの?ねえ、俺が何かしましたか・・・?」俺は涙を流しながら紗希の返事を待つ。

が、顔を他の方向に向けられてしまった。いわゆるシカトというやつか・・・。

「すみませんっ!待たせてしまいましたか?」

「あっ、ううん。全然大丈夫よ。それよりきてもらってありがとうね」

来た人物とは目を疑うような可愛さを伴った普段だと影の薄いはずの鈴音ちゃんがそこにいた。

「鈴音・・・ちゃん?」

「はい?あ、奏君ももう来てたんですねっ!すみません、遅れちゃって」

「うぉおおっ!直視できねぇええ!!」

「は?何がですか?」

っとあぶねぇええ!あまりの可愛さについ言葉にでちまったようだ・・・恐ろしいぜ、この娘たち・・・。

「い、いや・・・なんでもないんだけど・・・」にしてもまさか鈴音ちゃんがこんな可愛いとは・・・・。

「し、失敬ですねっ!私は元から可愛いですよっ!」

「あぁっ!鈴音ちゃんは心を読むんだったっ!!」

この子にはこんなプライベート侵害の恐れのある特技があることをすっかり忘れてしまっていた。

「顔を見ればすぐに分かるんですよっ!・・・その、期待してたりすることが・・・」

「いやいや・・・まさか鈴音ちゃんが来るとは思ってなくてビックリして・・・。にしてもまあ似合ってるよ」

「っ!!」

「ん?どうかした?」俺はそのまんまの感想を言ったまでなのだが・・・。

「なっなんでもないですっ!い、いきますよっ!」

「あ、待って。もう一人くるから」

「ご機嫌よう、紗希さんにその他」

「俺と鈴音ちゃんをその他扱いしないでくださいっ!」現れたのは稀穂さんだった。

「久しぶりの登場ですし、がんばりますわよっ!・・・ていう感じのクセにっ!」鈴音ちゃんが攻撃する。

「っ!なんて口をっ!アナタはいつもいつも影薄いとかいわれてて登場回数アナタも少ないじゃない!」

「む〜!悔しいです〜!」本当のことだから反論できないのか・・・悲しいな、鈴音ちゃん。

「はいはい・・・それより時間は少ないわ。早く行きましょう」

「どこへ?」俺が元も子もないようなことをいう。だって何も聞かされてないからな・・・しょうがないだろ

「ショッピングに決まってるじゃない」

「ショッピング?」

ショッピングをするのになんでこのメンバーなのか。俺は疑問がありすぎてかなり不安だった。