コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 第26話:紗希からの贈り物! ( No.113 )
- 日時: 2010/07/09 23:40
- 名前: 遮犬 (ID: SmzuliUF)
向かったところは、服屋。それも俺の行っているようなところではない。もっとオシャレなところだ。
なんか体がムズムズすんなぁ・・・こんなところにいたら。
客は皆女の人ばかりで男の人といった数名の店員かカップルの男性しかいない。
俺ぐらいだぞ。美少女三人と一緒に服屋だなんて・・・。
「これとかいいと思いますよー」
鈴音ちゃんが何気なく話しかけてくるが私服の鈴音ちゃんはどこか違うというか・・・なんか不思議だ。
鈴音ちゃんの選んできたのは白いワンピースだったシンプルだが確かにこれは奈津に似合いそうだ。
あ、そうそう。奈津のことだが今俺の家にいる。帰ったら普通に飯を作っていやがった。
俺は思い出した後では帰れということも言えずにとりあえず泊まらせている。
多分今頃部屋の掃除をしてくれている頃だろう。全く、俺と違って出来た妹だな。
「それにしても服はなぁ・・・」俺がそうぼやく。
「服はイヤなの?」紗希が聞いてくる。
嫌といったら嫌だった。俺が選んだ服を妹が着る・・・そんなのは考えられないと俺の心中で思ってる。
「もっと小物みたいなのがいいかな・・・」
「ならいいところがありますわ」稀穂さんが率先して連れて行ってくれたところが、
宝石店。・・・いやいやいやいや・・・え?何この値段。50万?アハハハハ・・・ざけてんじゃねぇぞ、の世界。
「こういう小物じゃないですって!!」
「あら?そうだったんですの?」稀穂さんがキョトンとした顔でこちらを向いている。
やはり悪気はないようだ。なんか色々稀穂さんとの間に深い決裂が出来たような気がするよ。
「なら次は私が紹介します」鈴音ちゃんか・・・鈴音ちゃんはどんなところに・・・
ゲーム店。マテェエエエエエエ!!!!!!
「そんな趣味ないですしこれもなんか小物と違いますよね!?」
「じゃあどんな小物がいいんですかっ!?これ以上の小物なんてあるわけないでしょうっ!」
「あるよっ!鈴音ちゃんの心の中はゲームだけかっ!このゲーム脳がっ!!ほらっ!もっと手軽な・・・」
「ゲーム脳・・・」といいながら鈴音ちゃんはショボンでいたが自業自得だろう。
「あ、ボルシチ工房2が新しく出てるじゃない。日向姉とまた買いにこようかな・・・」
「ボルシチ工房!!?そんなゲームあんのかよっ!」すげぇ内容気になる・・・。
それにしても紗希の選ぶゲームは毎回変わったものが多いような・・・だがどれも気になるものばかり。
「手軽な小物・・・あっ!一つだけ心当たりあるわ」
「本当か?紗希」そして紗希の後をついていった。
数分後・・・着いた場所は古ぼけたおもちゃ屋さん。めっちゃオンボロすぎて壊れそうなんだけど・・・。
「大丈夫よ。さ、気にせず入りましょう」
そ中を入ると一人のシカがいた。・・・いや待て、シカ!?なんでシカがいるっ!?
「メェ〜〜・・・」
「あ、いたいた。この子が店番してるのよ、この店」
「大丈夫か!?この店っ!もう売る気ないだろっ!店番シカに任すとか・・・って泣き声おかしくね!?」
なんでシカなのにヤギの鳴き声してんだコイツ・・・。
「例のもの、ある?」
「メェエ〜〜・・・ゲホッゲホッゲホッ!・・・あ〜、しんど・・・あ、メェエ〜〜・・・」
「手遅れだよっ!!絶対中に人いるよねぇ!?咳き込んでたしっ!!」
「そんなこと・・・あ、メェエ〜〜」
「学習能力ねぇのかっ!!もうわかってんだよっ!中に人がいるってことはっ!」
なんだか知らんが腹が立ってきた。
それからまた数分後・・・
「ブヒィイイ!!!」
「お前に何が起きたんだよっ!!」ヤギから豚になっていた。どういう進化を遂げたらこうなるのだろう。
「フゴッ!フゴッ!ブヒ・・・フゴッ!フゴォオオッ!」
「鼻詰まってるのかしらんがうるせぇ!!少し落ち着けっ!」
「これ、受け取りなさい」いきなり横にいた紗希から小さな箱を渡された。
「これは・・・?」
「渡してみてからのお楽しみよ。特別なものが入ってるんだから、大事にしてよね」
「え?それって・・・」
「さぁ〜て、帰りましょうか・・・」
「ブヒィイイイ!!!」
「「お前じゃねぇよっ!!(じゃないわよ)」」
いつの間にか鈴音ちゃんはゲーム店へ。稀穂さんは宝石店へいっていたが気にしない気にしない。
「これを渡してあげて、しっかりと妹さんの気持ちを受け止めるのよ?」
「あぁ・・・ありがとうな」
「・・・・ふんっ、アンタごときにお礼いわれるほど私は堕ちてないわよ」
「俺どこまで低ランクなんでしょうねぇ!?」
まあなんだかんだで俺は紗希から贈り物をもらった。
明日はとうとう、文化祭。