コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

第28話:予想外デスっ ( No.153 )
日時: 2010/07/16 23:34
名前: 遮犬 (ID: SmzuliUF)

(なんで私、赤くなってんだろ・・・?)

夕姫は移動しながらそう思った。

奏を生徒会に入れたのだって、昔の縁があるからだし・・・それに・・・それに・・・

あぁ、もう!わかんない〜〜〜!!!

「あれ?会長さん?顔が真っ赤ですよ♪」

「なっ!なんでもないからっ!!ほらっ!早く仕事しないとっ!!」

「会長さんの口からそんな言葉が出るとは♪今日は地球破滅の日ですかね?」

「そこまで珍しいことじゃないわよっ!私の気まぐれで地球破滅とかっ!・・・いいかもしれないけど!」

「あはは♪会長さんらしいですね♪」

「なっ、何よっ!!奈津ぅ〜!椿がいじめてくるぅ〜」

「ふふふ、こうやって私に甘えてくるところも変わってないね」

「な、奈津ぅ〜!奈津まで私の味方じゃないっ!?」

まあそんなこんなな三つ巴の中、奏は生徒会室からややこしいものを取り出したところだった。

『見たらあなたの人生そのものをメチャクチャにしてやります♪』とその書類の一番最初に書いてある。

「これはマジだな・・・。書いたのは・・・椿だろうな」

とにかく使命も果たしたことだし、自分はさっさと奈津のところへ行こう。シスコンじゃないけどな。

時刻は、もうすぐ9:00。

その時刻は文化祭開始を告げる合図でもあった。

今のうちに説明しておこう。

この時雨咲高校の文化祭はただの文化祭じゃない。

なんていうかだな・・・テンションがやばいのと、観覧しにくる人の多さがたまらなく多いらしい。

んで、始まりの合図が・・・名物、時雨花火しぐれはなび。(よい子は真似しないでね♪by椿)

その瞬間、ヒュ〜〜と気の抜けたような音がしたかと思うとものすごい騒音が鳴り響いた。

ついに始まったのだった。文化祭が。

「Are You ready!!?(イェエエイ!)」

「皆共!!!きたぞっ!我らが!!!文化祭ッだぁあああああああああああああああああ!!!!!!」

ものすごくうるさい。放送スピーカーから鳴ってるようだ。

この声は・・・まさか、昌人と祐二じゃあるまいな!?

「えー!これより!ずっと実況放送を勤めさせていただきます!放送部だぁあ!!!」

「「ヒィーハー!!!」」昌人以外の放送部員のやつもバカなやつがなるほど、多いみたいだな。

校内のあちこちから掛け声が出始め、さらには無人だった廊下が人ごみの嵐となっていた。

「うわっ!・・・すげぇ人の数だな」暑苦しくてたまらなかった俺は思わず外に出る。

とりあえず奈津を探さないとな・・・。多分、夕姫たちと一緒にいるはずだからー・・・。

キーンと甲高い音が聞こえる。

「みっなさーん!こんばんわっ!!!」今おもいっきり昼なのにこんばんわと抜かしてるやつは、

もちろん、夕姫以外に誰がいる?

声のするほうへといってみるとものすごい人だかりだった。

何やら以前に椿が夕姫はものすごい人気があったからこそ今暴風警報の会長だとかいってたが・・・

残念ながらその話は本当らしい。波のように人が寄せ集まっている。

「今日はみんなに紹介する子がいるよー!我が生徒会の副会長の篠原 奏の妹さん!奈津ちゃんだよー!」

あ、いた。奈津。あそこにいたのか〜・・・って待てやゴルァアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!

「えと・・・いつも、お兄ちゃんがお世話になってます・・・あぅ・・・・」

「奈津も奈津で何いってんだっ!!!ていうか・・・」

「あのバカッ!何奈津に自己紹介させてんだぁあああああああああ!!!!!!!!!!!」

俺は人生の中で一番の快走で夕姫の元へと走った。