コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 第36話:初日は波乱の始まりにすぎなかった! ( No.227 )
- 日時: 2010/07/30 22:40
- 名前: 遮犬 (ID: SmzuliUF)
そしてその日の朝はずっと俺はのたれ死んでいた。
一日目、正午。
どうやら一日目の昼飯は海の家みたいなところで食べるらしい。まだ少し頭がボヤけているが。
「ようっ!楽しんでるかっ!!?」満面の笑みを浮かべて俺に話しかけてきた祐二。
「耳元で騒ぐなっ!頭がまだボヤけてんだよ…」頭を押さえながらしんどそうに言ってみる。
「それを起こしてやってるんだよっ!ミロ!あの可愛い女の子たちを!キャピキャピな姿を!!」
「キャピキャピいうなっ!気色悪いっ!」あぁもう、頼むから落ち着いてくれ……
ていうかワイワイ騒ぎすぎだと思ったら…人数増えてないか?俺のいない間にまた増えたみたいだな。
丁度奏がそうしてしんどそうに頭を抱えていたころ。
(…まだ奏、頭痛そうにしてる…)と思っていたのは夕姫だった。
実は、幾度となく盛り上がることで奏の運気は上がっていっていることは確かなのだが、
周りの女の子たちが何故か奏をチヤホヤする。それはそれで自分とは関係ないのになぁ…とは思うけど。
やっぱり何かモヤモヤする。なんだろう、見ていて、腹が立つ。そんな感じだった。
夕姫はそのことを何というのか自分では全く気づいていない。それは初めての感情だったからだ。
そう、夕姫はずっと"ヤキモチ"を焼いていたのである。
だが、ずっとその感情のことが不思議でたまらず口に出していったりもしなかったが…
どうにも奏の姿を目で追ってしまうのだ。自分は奏のこと、なんとも思っていないはずなのに。
ただ自分の招いた奏の運気0体質を元に戻すためにこうして生徒会に入れさせてあげてるだけで…
「夕姫さん?どうしたんですか?」
「へぇっ!?あぁ、いや…な、なんでもないよっ!!」
いきなり椿に横から声をかけられたので驚いた。よりにもよって椿が…。
椿は本当に男の子なのかどうか実は自分でもよくわからない。一応男の子ということらしいのだが…
声的にもどうにも女性っぽいのだ。それに椿は奏に告白をしたという。
あの時は平然を装って何気なくしたつもりだったが、今になっては椿の大胆行動に驚いている。
「あは♪さっき奏君のほう見てました?」
「ギクッ!」鋭い…。椿は昔から鋭さはものすごかった。小さい頃からの仲だがそれだけはよくわかる。
「あはは〜、図星ですね〜♪」
「ち、違うよっ!!奏があまりに眠たそうだから大丈夫かなぁ…って」
「心配していたわけですか♪」
「だからっ!違うって!!心配とかじゃなくて…そう!義務!義務よっ!会長としてのっ!!」
「ふぅん…ま、そういうことにしておきましょうか♪」
「ど、どういう意味よそれー!!」丁度夕姫が椿に反論していた頃。
「よぉおしっ!!食事は終わったようだなっ!!」
「お前が早すぎるんだよっ!!」数あるやつらが昌人にツッコむ。
「まだ腹の減ったやつぁ草でも食ってろっ!!いいかぁっ!今から!一日目の最大イベントを発表する!」
ざわざわ…となるころ、昌人はそんな仲間達のことなど気にせず、言い放った!
「チーム対抗勝負をしようじゃないかっ!!」
チーム対抗勝負?寝ぼけながらでもなんとか聞き取れた。
「そうだっ!!色々バラバラのチームを何個か作り!海ならではの勝負をしてもらうっ!!」
「勝ったら何かあるのか?」
「よくぞ聞いてくれた!勝ったらぁあああ!!そのチームのMVPが誰かに命令できます!!その人は!
それに答えなければなりませんぬっ!!つまり王様ゲームの王様的存在に一回だけなれるのだぁあ!!」
「な、なんだとぉおおおおお!!!!!!」男子群の声がやたら大きい。何だ、お前ら。何が目的だ。
「よぉしっ!!ではっ!チームを分けるために!このくじ引きで決めようではないかっ!!」
と、言い出して始まるチーム対抗王様権限を手にするのはだーれだ!サバイバルゲームが始まったわけだが
このゲームがきっかけで色々、様々に俺にとって災いなのかなんなのかが降りかかったりすることを
俺は寝ぼけていたため第六感が停止していたので全く気づかなかった。