コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

鈴音vs日向さん! ( No.276 )
日時: 2010/08/14 23:04
名前: 遮犬 (ID: PboQKwPw)

いや…なんでこんなことになってんの?って俺が言いたい。それは他の生徒会メンバーも同様にだろう。

「さぁっ!勝負ですっ!」鈴音ちゃんが叫んでる。

時がさかのぼること30分前ぐらい。ことは俺が生徒会室に行く前に起こっていた。

思い切りいい音を出して机を叩いていたのは鈴音ちゃんだった。

「ですからっ!ゲームはアニメを超越しますっ!!」…何をいってるんだ?この子は。

「な、何をいってるんですかっ!アニメ!二次元のほうが超越してるに決まってるじゃないですかっ!」

鈴音ちゃんに対して前にいる方が言い返している。…ん〜これまた面倒臭いことになってるな〜…。

俺は教室の周りをもう一度よく確かめると夕姫はいたが他のメンバー、つまり…

古来の生徒会のまとめ役でもあるあの重臣の二人(有紀さんと椿)がきてないっ!

到底、夕姫にこういう騒動を止めるわけがない。だってアイツは盛り上げる側だからな。

通りで夕姫は「あ〜…その…」とか、手をバタバタ振りながら勢いで負けていた。

とかいってる場合ではなくて、ここは俺が止めないと…

「ま、待ったぁあ!二人とも——「なら!勝負しようじゃないですかっ!!」

…ごめん、無理。この二人だって俺のステータスなんか色々な意味で遥かに超越してるもの。

「審判は誰がするんですか?」

「もちろんっ!そこにいる会長さんとヘタレ一名ですよっ!」

「ひどっ!!俺鈴音ちゃんからそんな風に思われてたのか…」ザックリと俺のピュアな心を刺してくれる。

しかし言った人が鈴音ちゃんってところが一番キツイ…。

「アニメとゲームが配合したバトル…!これですっ!」

大きな風呂敷が鈴音ちゃんの手によって取り除かれる。てかいつの間に用意したんだ。

「太鼓のヲタ人よっ!」…えっと、達人じゃなくてヲタ人ですか?

「これは特別な太鼓の達人で、アニメの曲しか入っていないのです!!」

た、確かにそれはヲタ人かもしれねぇえ!!つか、しょうもねぇええ!!

「何かいいましたか!?奏君!!」

「あぁ!鈴音ちゃんは心を読むんだった!たまに忘れるんだよ!その能力!!」

いっとくけど普通にプライバシーの侵害だからね!?

「しょうがないじゃないですかっ!この能力は私が聞いてやろうと思わないと聞けないんですから!」

「何の答えにもなってないし、それだとよりたちが悪いよっ!聞くなっ!人の心を!」

「ふっ!奏君ごときに何を思われようが関係ないのです!これはヲタとヲタの戦いなのであるから!」

「理屈がわけわかんねぇっ!」俺と夕姫のことはほったかしらで勝負が始まるようで。

それより仕事とかサークルの活動しなくていいの?って問いたかったが絶対に色々危ないのでやめておく。

「3回勝負です!!これで勝ち点が多かったほうが勝ちですっ!」

「選曲は日向さんからでいいですよっ!」そして日向さんの選んだのが…

【マサイ族】

「なんだこれぇええええええええええ!!!!!!!!!!」

「め、名曲ですね…」え!?マジで!?

すると流れてきた音楽はめっちゃアニメっぽかった。なんだろう…とても、不愉快。

「とりあえずこの曲作った人はマサイ族の方々に謝ってくださいっ!!」

しかし、選曲はおいといて…二人とも、うまいっ!!

ほぼ全てを【良】で収めている。この曲めちゃくちゃ速いのに…

知っている人は【さいたま2000】のアレより速いぐらいだと思ってください。

壮絶なバトルの結果は…!

「りょ、両方パーフェクトのフルコンボ…」驚きを隠せない夕姫の声と共に俺も冷や汗が出る。

「ハァ…ハァ…萌え…尽きそうだぜ…」あ、そっちの萌えね。"燃え"じゃなくてか。さすがヲタ人。

「ダメですっ!こんなものじゃあ日向さんと互角になるだけですっ!」なんか早くも飽きたようで。

「つ、次はどんな勝負をするの…?」日向さんも日向さんでノリノリだよな…。

「ふふふ…次で勝負を決めようではないですかっ!」おぉ、よほどの自信があるようだ。

その時、有紀さんと椿もようやく生徒会室に入ってきて「何してるの?これ」と、言った感じ。

「邪魔をしないでくださいっ!!有紀さん!」まだ何もしてないけど。

「これは…!これは…!ヲタクの意地をかけた大勝負なんですっ!!」

「そうですっ!大勝負なのですっ!アニメのほうが!「ゲームのほうが!!」

「「最強なんですっ!!」」見事にはまる気合の一言。

「ふっ…負けたわ「えぇ!!」有紀さんは止めてくれると思ったのに…!ノリやがった!

「つ、椿…!」後の頼みの綱は椿だけだっ!!頼む…!!

「奏君…ここまできたら僕も見届けてみたいですよ。高校バスケット界の歴史が変わるところを」

「スラ○ダンクじゃねぇよっ!!」ダメだ!なんか今日椿おかしい!いつもおかしいけどっ!

「最後の勝負は…!!コスプレですっ!!」

「「こ、コスプレッ!!!」」鈴音ちゃん除く生徒会メンバーは全員驚愕した!

「コスプレこそ王道っ!着こなせないものがヲタクを語るでないっ!」ということらしいです。

数分後…どうやら用意が出来たようだった。俺達四人は少々期待を胸に登場を待っていた。

「エントリーナンバー!1!鈴音!ですっ!」そうして出てきたのは…

「め、メイド!!!」や、やばいっ!!ちょっとこれは色々やばいんではないだろうかっ!

元々どこか外国人のお嬢様+日本人の美少女+何か腐ったものの配合した鈴音ちゃん。

かなり、似合っていた!一番生徒会で一番コスプレ慣れてるからだろうか…?やばいな…これは…。

メイド服に猫耳をつけてだな…微笑んでる鈴音ちゃんを見てみろっ!俺は…なんかちょっと…!

「うごっ!」四方八方から(恐らく夕姫、椿、有紀さんのしわざ)殴り蹴りが飛んできた。

何もしてないのに…ただちょっとニヤついてしまっただけじゃないか…。

「エントリーナンバー!2!日向ですっ!」チョコチョコと歩いてきたのは…!

「色々悩んだんだけど…「なっ…!」これはコスプレとはいったけど!いったけどぉおお!!

「さ、サンタっ!!」季節ハズレすぎだよっ!今夏ですっ!でも可愛すぎるっていうか危ないっ!!

俺の色々なものが危ない!なんかこう…!!

「ふべらっ!!」またもや四方八方から蹴りやら殴りを繰り出される俺。

だから今回は少しでもちゃんと審査しようと近づこうとしただけだって…ニヤつきながら。

てかあのミニスカどうにかしてくれ…目のやりどころがマジでない。

結果…勝者は僅差ながら色々な意味で素晴らしかった日向さんに決定した。

「ていうか…ゲームもアニメも基本一緒じゃないのか?」俺は静かに誰も聞こえないようにそう呟いた。