コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 第51話:暗号を答えろ! ( No.349 )
- 日時: 2010/09/08 22:47
- 名前: 遮犬 (ID: cLZL9WsW)
あの鬱陶しかったセミの鳴き声もあの暑苦しい思いをした暑さは…それだけは消えぬまま
とうとう、二学期に入る。ちなみに…少し夕姫のテンションが落ちてるような気もする。
あの合宿から1週間ほどは経つのだがまだ元気が無さそうだ。全く、そんな気にしなくてもいいというのに
そうそう、郁ちゃんだがどうやらアリスの仲間か何かに脅されていたらしい。
アリスの独断ではないらしいが…相当危険な人物が白帝の騎士団にはいるみたいだった。
でも最後の最後まで郁ちゃんは怯えたような顔をして俺に謝った。
別にこういうことは慣れてるからいいんだけどな…。
さて…え?俺の課題?あぁ…今日の深夜4:40ぐらいまで起きてやり遂げたよ。
おかげで目にクマが出来て冴えない顔がもっと冴えない顔っぽくなっちまった。
さて…暑い中での校長の話も終わり、ついに放課後がやってきた。
暴風警報の生徒会室の前までいき、俺はドアを開けようと…あれ?開かない?
「誰もいないのか?いや、こんなこと初めて——」
「暗号を答えろ」
「…はぃ?」おいおいおい…どこぞの米映画じゃねぇんだから…。
「…早くあけてくれないか?ここ結構暑——「暗号を答えろ」
…これはまた面倒臭いことになってきたなぁ…。
「えっと、誰?」
「…暗号を答えろ、ボケ」
「暴言吐きやがった!お前本当に誰だよっ!」ドアノブを前後に揺らしてみるが全く開かない。
そもそも鍵なんてついていたのか…。全く知らなかった。
「ていうか…ほんとっ!開けてくれ!暑いしイライラする!!」
「…カルシウム足りてないんじゃないのか、暗号を答えろ」
う、うぜぇええええええ!!!!なんだコイツっ!!
「お前こっちきてみろっ!気持ちがわかるぞっ!?」だんだん言葉も荒っぽくなってしまうのはご愛嬌。
「いや…だって暑いし、てかもう暗号暗号いうの疲れたし…さっさと暗号いえよ」
「なんでお前はさっきからずっと上から目線なの!?」
何かドア越しでヘリウムガス的なのを吸ってるみたいで声の持ち主がわからない。
ますます腹が立ってきた。
「あのなぁ…誰だか知らないが、ここは生徒会室なんだよ。いい加減開けてくれないか?」
「知ってるけど何か?」
「じゃあなおさら早く開けろやぁああ!!」もうドアをバンバン激しく叩くのもご愛嬌!
「だから暗号を…」ダメだ、ラチがあかねぇ…。と、俺が諦めようとしていたとき。
「ゲームヲタク最高っ!」横から見たことのある美少女が。
「鈴音ちゃん?」
「よし!入っていいぞっ!」
「えっ!?アレが正解だったのかよっ!」思わぬ暗号。てか解けるかっ!!
ゆっくりとドアが開けられていく。そして中にいたのは…
「鈴音ママー!」…え?ママ?まてまて…鈴音ちゃんが?え、なんか混乱して…
「一紀!ちゃんとお留守番してましたか?」鈴音ちゃんはその男の子の頭をなでなでする。
「うんっ!…誰?この冴えないおっさん」白い目線で見るんじゃないよっ!この少年!
「おっさんって!…てかさっきまで君と討論してた人だよっ!!」
「すみません、奏君。一紀が迷惑かけちゃったみたいで…」頭を下げてくる鈴音ちゃん。いやそれより
「えっと…ママって?」俺は何故か汗をかきながら問いかけてみた。聞いてはまずかっただろうか…?
「あぁ、えっとですね…話せば長くなるのでとりあえず生徒会室に入りましょうか」
なんだか変なことになってきたな…始業式当日からいきなり…やっぱり運悪いなぁ、俺。